アジアが誇る才能は今季、苦しんでいる。ワールドカップが近づく中、韓国代表とそのサポーターの不安は大きくなりつつあるかもしれない。

 昨シーズン、アジア人選手として初めてプレミアリーグの得点王に輝いた韓国代表のソン・フンミンは、今季トッテナムで苦境にある。開幕から7試合で先発出場しながら、まだ得点を挙げられていない。

 絶対的な存在でなくなりつつあるとも言われるソンの復活は、カタールで躍進を目指す上で、韓国にとって必要不可欠だ。

 米スポーツチャンネル『ESPN』は9月12日、「ワールドカップまでわずか3か月、韓国代表のパウロ・ベント監督は、最大の警報とまでいわずとも、若干の懸念を感じながら見守っているはずだ」と報じた。

「グループHでポルトガル、ウルグアイ、ガーナと同組の韓国にとって、決勝トーナメント進出を目指すのに、タリスマン的なキャプテンのフル回転が必要なのは周知のとおりだ」

「ソンのようなワールドクラスのタレントがいるのは良いことでしかない。だが裏返せば、ひとりの個に過剰依存する不健全な可能性がある。では、韓国はプランBとして十分な代案を持っているのだろうか」
 
 ESPNは複数選手の名前を挙げた上で、「ワールドクラスのタレントの代わりを務めるのは不可能に近いだろう」と続けている。

「おそらく、韓国はまだプランAがW杯でうまくいくことを願う必要があるだろう。11月24日のウルグアイとの開幕戦まで、ソンが爆発し始めるための時間が十分にあるのは確かだ。そうでなければ、独力で補うことはできないワールドクラスの明白なクオリティの穴埋めをするために、プランBの選手たちを集める必要がある」

 ワールドカップに向けたシーズン中断まで約2か月。ソンは調子を取り戻すことができるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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