ソン・フンミンは、アジア版バロンドールであるベスト・フットボーラー・イン・アジアの歴代最多受賞者であり、2021年にはアジア人初となるプレミアリーグ年間ベストイレブンに選出され、昨季は、アジア人で初めてプレミアリーグで得点王を獲得しバロンドールにもノミネートされている。
【映像】アジア最強アタッカー 天才ソン・フンミンの超絶スキル
ソン・フンミンの得意の左足シュートの精度は、精密機械のように正確だ。ポジショニングの良さと、チームメイトからの信頼の厚さから多くボールを預けられ、果敢にドリブルで仕掛けるスタイルが魅力だ。2014年(ブラジル)と2018年(ロシア)に続いて自身3度目となるW杯だ。だが、大会直前に思わぬトラブルに見舞われた。11月1日トッテナムの欧州チャンピオンズリーグ試合で顔面を骨折の怪我を負う。
カタールW杯では、フェースガードを着用しながらプレイするソン・フンミンだが、グループリーグH組第1戦でウルグアイ代表との一戦でも左サイドのFWで先発出場し、フル出場を果たした。ソックスが裂けてシューズが脱げるほど激しく戦う姿は、見る者の心を奪った。南米の強豪相手に一歩も引かず、何度も相手ゴールに迫り迫力を見せたが、試合は0-0の引き分けに終わった。
ソン・フンミンも試合後のインタビューで「勝利は出来なかったが、世界相手にも戦えることを証明した。次の試合は勝利を目指したい」と力強いコメントをした。
今回で韓国代表は、10大会連続で11回目のW杯となる。今カタールW杯での目標は、2010南アフリカW杯振りとなるグループリーグを突破してベスト16入りすることだ。
現在、韓国代表は、フィジカル勝負に持ち込み、競り勝ってきた韓国代表のイメージを覆すスタイルを見せている。ポゼッションサッカーにこだわりを持つベント監督の下、ショートパス主体で攻撃を組み立て、ゲームの主導権を握り、質の高いボールを動かすサッカーを目指している。相手に合わせた柔軟な戦い方やシステムの形成に力を入れてきた。
システムは、4-4-2。大会前は、両サイドハーフのソン・フンミンとファン・ヒチャンのプレミアリーグで活躍するコンビに期待がかかっていたが、大会前の怪我が原因で実現していない。
韓国代表は、W杯グループH第2節・ガーナ代表と戦った。この試合でのソン・フンミンの超絶スキル3選を紹介する。
ソン・フンミンが左サイド深くでボールキープすると、アマーティ、アブドゥルサメドの二人がかりでボールを奪いに行くも足裏、アウトサイドなど様々な箇所でボールタッチして相手をしっかりブロックしてボールをキープし、上がってきた味方にパスを送る。
ペナルティー付近でボールを受けると3人がかりで奪いにくるも、ボールを失わないコース取りでタメを作り味方のダイレクトシュートをお膳立てした。
ソンフンミンの真骨頂とも言うべき、ペナルティーエリア左からのドリブル突破が炸裂した。最初に足を出してきた、アユーをあっさり交わし、対面したランプティを左足からのシザースからの突破で置き去りにし、クロスをあげた。
試合の主導権を握ったのは韓国だったが、試合を通じて活躍が光るモハメド・クドゥスが値千金の決勝弾を挙げ、3-2でガーナ代表が勝利した。韓国代表は迫力ある攻撃を見せるも、未勝利のままで3戦目を迎えることとなった。
試合後、涙を流すソン・フンミンの姿がメディアで大々的に報道された。
この結果、グループステージ2試合を終えて1分1敗の勝ち点1と正念場を迎えている。
韓国代表は12月3日の0:00にグループステージ最終節へと臨む。
韓国代表は、ポルトガル代表という強敵を破り、悲願の決勝トーナメント進出を勝ち取れることができるのか。値千金のソン・フンミンのゴールが期待される試合を見逃すな。
(ABEMA/FIFAワールドカップ カタール 2022)