森保ジャパンに選ばれるだけの実力はある

9月の親善試合アメリカ戦、エクアドル戦に臨む日本代表が発表された。ワールドカップ・カタール大会で登録できる26人より多い30人が招集されており、ここから激しいポジション争いを経てメンバーが絞られることになる。

板倉滉ら負傷者を除き今回選ばれなかった選手が、11月の本大会前のメンバー発表で選ばれる可能性は低い。残念ではあるが、グラスホッパー川辺駿の姿をカタールで見ることはできないだろう。

サンフレッチェ広島からスイスのグラスホッパーへ移籍し、1年目となった昨季は34試合で7ゴール3アシストの数字を残した川辺。プレミアリーグのウルブズ行きも決めており、来季からチームに合流することになっている。スイスでは川辺の得点力が光っている。今季は7試合ですでに3ゴール2アシストであり、昨季の数字を越えることもある。この得点力は代表に必要だと思われたが、森保一監督の目に留まることはなかった。

アタッカーであればベルギーのアントワープで活躍する三好康児がアピールに成功している。開幕から全試合に出場しており、チームの全勝をサポートしている。アントワープでは両サイドで起用されており、持ち前のテクニックを生かしたキープ力が光る。狭いエリアでも失わず味方にボールを預けることができ、攻撃のスピードを落とさず展開する。代表での活動は2020年11月メキシコ戦にまでさかのぼることになり、このタイミングでの招集の可能性は低いが、好調を維持すればW杯後の序列が白紙に戻る時に招集される可能性はある。

ストライカーであればアラベスの原大智はフル代表で見たい選手だった。昨季はベルギーのシント・トロイデンで8ゴール2アシストと数字を残しており、林大地と共にチームの攻撃をけん引した。今季は保有元のアラベスに戻っており、序盤は出場機会を得られなかったが、徐々に数字を伸ばしており、直近のルーゴ戦では今季初ゴールを記録した。191cmはどのリーグに行っても強みになる武器であり、アラベスでも原をターゲットにしたロングボールは多い。まだ23歳の選手であり、今後に期待か。

招集外でもこれだけの選手が海外を拠点に躍動している。原はこれからだが、川辺と三好はチームの中心であり、それぞれのリーグで結果を残している。主力に負傷者が出れば瀬古歩夢のように招集されることも考えられ、今後に期待だ。