FIFAワールドカップカタール2022の開幕を約2カ月後に控えた日本代表は22日、ドイツで行われたキリンチャレンジカップ2022でアメリカ代表と対戦し、2-0で勝利した。試合後、MF三笘薫(ブライトン/イングランド)が会見にて感想を語った。
ベンチからのスタートとなった三笘は68分からピッチに立つと、得意のドリブルで左サイドからチャンスを演出した。やや停滞気味だった日本代表に活力をもたらすと、88分にはアメリカ代表に“トドメ”を刺す追加点をマーク。しかし、三笘自身は「チャンスは2、3個あったので、それを取り返せたのは良かったですけど。本番ではああいう場面で決め切らないと、最後のチャンスもなくなってくると思う。そこはもっと集中して1本、1本に取り組まないといけないと思います」と反省点を口にした。
本大会では“ジョーカー”として後半から登場するシチュエーションが想定される中、「引き分けか勝っている上でも、途中出場しないといけないこともあると思うので、そこは意識して入りました」と語る。「1-0をうまく使いながら、攻撃でアクセントをつけられればと思っていました」と、自分の中でのテーマも明かしている。
一方、森保一監督が三笘を左サイドの“1番手”と考えていてもおかしくないほどのパフォーマンスは発揮している。「W杯で対戦する相手に途中出場でできるというところは見せられたので」と話した三笘は、自身がスタートからプレーすることも想定済みだ。「次はスタメンでもそうですし、もっと緊張感を持った中で本番でやらないといけないので。そのプレッシャーを自分にかけながら、残り少ないですけど、もっと結果にこだわっていきたいと思います」と意気込んだ。
三笘は今季よりブライトンでプレーしており、“世界最高峰”と称されるプレミアリーグに活躍の場を移した。高いレベルでプレーする中で、三笘自身も成長を実感しているようだ。「それ(ステージが上がってきている自信)はあると思います」と話しており、イングランドで得た経験を日本代表に還元できるという確信を持っている。
「普段のスピード感は常に覚えていますし、練習、合宿に入ってもそのイメージを持ちながらやれています。そこのキレは保てていますし、試合は出られていないですけど、練習から高いレベルでやれることで、ここに還元できるものは沢山あると思います」
これほどまでに結果への強いこだわりを見せているのは、三笘にとって6月に行われたブラジル代表との一戦が“基準”となっているからだ。「ブラジル相手にやれないということは見せてしまったので、取り返すためにも自分はやらないといけないですし、そういう目線で見られる」と自身へのプレッシャーを高めながら、「自分にとっては良いことですし、今日もそうですけど、もっと高い相手にトップレベルの相手に自分のプレーをできるようにと常に思っています。どの相手でも『こいつは通用する』と思われるようなプレーを見せたいと思います」と話した。
今回の欧州遠征の1試合目となるアメリカ代表戦を終えた日本代表は、この後もドイツのデュッセルドルフでトレーニングを継続。27日にはエクアドル代表との一戦が控えている。20時55分(日本時間)キックオフ予定で、TBS系列にて放送される予定だ。