現地時間9月25日に自身初のフルマラソンに臨む元ブラジル代表MFカカ氏が、スペイン紙『Marca』のインタビューに対応。今回の挑戦の背景や、後輩たちについて語った。

 現在40歳のカカ氏は、サンパウロ、ミラン、レアル・マドリーでプレーした後、2017年にMLSのオーランド・シティでユニホームを脱いだ。

 マラソンを走り始めた理由は「2017年に引退し、翌年になっても友人とちょっとした試合でプレーしていたが、さらなるモチベーションが必要だった。それで一歩踏み出した」と説明し、来る日に向けて入念な準備を行なってきたことを明かした。

「2020年、21年は(パンデミックの影響で)まだマラソンを走るつもりはないと思っていたから、練習は週2回しかしていなかったが、ここ9か月間は、週5日、うち3日はランニング、2日はジムでトレーニングしている。この2か月で走行距離を伸ばしていて、最長で32キロを走った。

 3時間40分でゴールしたいけど、もう少し速く走れるようならトライする。リオ・ハーフマラソンで分かったのは、レースになるとモチベーションやエネルギーがトレーニングの時よりも高くなるという点だ。その日は1時間46分で走ろうと思っていたが、1時間39分でゴールしたよ」
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 インタビューの中盤から、話題はサッカーへ。「ミランのスクデット獲得と、マドリーのラ・リーガとチャンピオンズリーグの2冠。今年1年でどちらのほうがエンジョイした?」という、踏み込んだ問いにはこう答えた。

「良い質問だね。ミランは何年も経ってからイタリアで脚光を浴び、それは驚異的だったけど、パリでの決勝戦は生で、マドリーがあのようにチャンピオンズリーグを制するのを見た。本当に決めかねるよ」

 カタール・ワールドカップ(W杯)の開幕まで2か月を切った。3大会続けて大舞台に立ち、20歳で出場した日韓W杯では優勝も経験したレジェンドは、今大会で母国ブラジルと、その永遠の宿敵アルゼンチンに対抗できるチームに言及。前回王者フランスや、日本がグループステージで同居するドイツとスペインの名を挙げた。

「特にフランスは、素晴らしい選手が揃っていて、王者でもあるから、優れたライバルだ。スペインやドイツも手強いライバルだけどね。あとは、クリスティアーノ(・ロナウド)がどう仕上げてくるかだが、良いチームのポルトガルから目が離せない。もちろんベルギーもいる。彼らは素晴らしいチームにもかかわらず、最後はたいてい失敗してしまうね」

「現在の世界のスターたちの中で、1番好きな選手」には、セレソンの後輩をチョイスした。

「個人的な関係が良いからなのか分からないが、ネイマールのプレーが大好きだ。もちろん、(キリアン・)エムバペや(リオネル・)メッシ、クリスティアーノ、あるいはヴィニシウス(・ジュニオール)など、他の選手を見るのも好きだ。だけど、私はネイにこだわっていくつもりだ」

 カカ氏はブラジルの20年ぶりのW杯制覇と同時に、現エースの活躍を願っているようだ。ちなみに「マラソンでそばにいてほしい元チームメイトは誰?」というトリッキーな質問には、ためらいながらも「ロベルト・カルロス」と答えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部