最前線からブレントフォードを牽引している
ブレントフォードのエースとして活躍する26歳のFWイヴァン・トニー。今回の代表ウィークではついにイングランド代表初招集を受けたが、出番のないままクラブに戻る可能性もありそうだ。
チャンピオンシップ(英2部相当)時代の2020-21シーズンからブレントフォードでプレイしているトニー。在籍1年目からリーグ戦31ゴールを決めてチームをプレミア昇格に導くと、昨季は12ゴール5アシストの活躍でプレミア残留の原動力となった。
そして今季のトニーはここまでのリーグ戦7試合で5ゴール2アシストを記録するなど好スタートを切っており、ついに今回の代表戦でガレス・サウスゲイト監督からお呼びがかかる。このタイミングでの招集はカタールW杯行きにも望みを繋ぐ形となった。
ところが24日に行われたUEFAネイションズリーグのイタリア代表戦でトニーはメンバー外となり、チームも1-0で敗戦。27日に行われるグループステージ最終節ドイツ戦を残して、イングランド代表のリーグB降格が決まった。
こうなってしまったからには、ドイツ戦をカタールW杯へ向けたテストの場と考え、これまであまり出番なかった選手にチャンスを与えるのも選択肢としてはありだろう。しかし英『Daily Mail』によれば、サウスゲイト監督はドイツ戦でもトニーに出場機会を与えない可能性を示唆している。
「それについては考えなければならない。後でコーチたちとミーティングするつもりだ」
「何よりもまずは我々と一緒にいて、我々のやり方を見ることができたのが、彼にとっては素晴らしいことだったと思う。もちろん、誰もがチームの一員としてピッチに立ちたいと思っている。しかし、より長い間このグループにいて、我々のプレイスタイルに慣れ、選手たちとより居心地の良い関係を築くことができれば、より大きなチャンスが訪れる。今回は彼にとっても我々にとっても有意義な経験となった」
「私は最初の2回の代表合宿でスタンドにいたのを覚えている。もう少し短い期間だったが、これが私をチームに組み込むためのテリー・ヴェナブルズ(当時の代表指揮官)のやり方だった」
「そのようにしたこともあるし、しなかったこともある。W杯が近いから焦る気持ちもわかるが、イヴァン・トニーにはW杯の先にも人生がある」
「彼はこの枠組みの中でとても重要な存在だが、次のメンバー選考までに彼がクラブで何をするのかもとても重要なことだ」
サウスゲイト監督はこのように話しているが、トニーはすでに26歳とそう若くないこともあり、今回のW杯で活躍してステップアップを果たすのが理想のシナリオなはず。ドイツ戦で出番を得られるかどうかは微妙なようだが、いずれにせよW杯行きを実現させるためには、クラブに戻ってから今まで以上の活躍を見せる必要がありそうだ。