日本代表は9月27日、キリンチャレンジカップ2022でエクアドル代表とドイツのデュッセルドルフ・アレーナで対戦し、スコアレスドローに終わった。

 この試合もチェックしていたブラジルメディア『globo』の日本通記者、チアゴ・ボンテンポは「日本代表は守備を固め、シュミット・ダニエルがPKを防いだ。守備力は高いが、CFの問題は解決されていない」と指摘している。

「控え選手やDFにとっては良いテストとなる試合だった。だが、CFの問題は答えが出ていない。この試合でもDFは十分に機能していた。問題は攻撃面で、先発したうち、三笘薫だけが前半の危険で、南野拓実はフォローできず、古橋亨梧は幽霊のようで、堂安律は守備に追われた。

 それでも後半は改善され、両チームともにリスクを冒して攻めに出た。その場面で存在感を示したのは、南野と交代した鎌田大地だった。相馬勇紀は左サイドに危険をもたらし、上田綺世もフィールド上で時間を与えられたが、チャンスをものにすることはできなかった」

 また、アメリカ戦、エクアドル戦を経て、カタール・ワールドカップに向けてのメンバー選出に関しても見解を示している。
【キリンチャレンジカップPHOTO】日本0-0エクアドル|シュミットが渾身のPKストップ!メンバー発表前最後の試合はスコアレスドロー
「シュミットは招集を確保し、権田修一、川島永嗣とトリオを形成するだろう。伊藤洋輝も抜け出した。DFは吉田麻也、冨安健洋、板倉滉が文句なし。SBは酒井宏樹と山根視来、長友佑都と中山雄太でクローズだろう。中盤は遠藤航、守田英正、田中碧、そして柴崎岳もフォーメーション次第でニーズが高まる。

 攻撃的MFは鎌田大地はもちろん確実な選択肢に入る。伊東純也と堂安律、三笘薫とワイルドカードとして久保建英、そして南野拓実もメンバーに入るだろう。そもそも、森保監督に南野拓実を切る勇気があるのだろうか? ありえないだろう」

 その南野のパフォーマンスについては、厳しく評価している。「左サイドハーフと中央で先発の座を失うことになった。今日もまた期待を裏切り、ほとんどのデュエルに敗れ、古橋を前線に引きずり出すことができないまま手詰まりになった。三笘のクロスをフィニッシュする好機を逸した場面が見せ場だった」と綴っている。

 また、問題として挙げたCFについては「結局、大迫勇也の招集を選択するのかもしれない」と記す。

「古橋と上田は納得のいくプレーができず、浅野拓磨は怪我からの復帰が間に合わず、町野修斗はワイドに走っている。前田大然はこのポジションで唯一活躍したが、評価されたのはCFの能力ではなく、プレッシングだ」

 ボンテンポ記者も頭を悩ませる日本代表の前線問題。今後のメンバー発表も含め、引き続き注目を集めそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部