W杯本番で爆発するパターンもあるのか

ポルトガル史上最強ストライカーであるクリスティアーノ・ロナウドの評価が揺れている。果たしてロナウドを先発で固定すべきなのか、それともワールドカップ本番ではベンチへ下げるべきなのか。意見はかなり割れているのではないか。

ポルトガルは今月のネーションズリーグで24日にチェコ代表、27日にスペイン代表と対戦しており、代表監督フェルナンド・サントスは両方のゲームでロナウドをフル出場させている。これには、結果を出して自信を取り戻してほしいとの願いも込められていたはずだ。所属するマンチェスター・ユナイテッドで思うようにプレイ出来ていないこともあり、サントスとしても何とか状況を変えたかったのだろう。

しかし、ロナウドは2試合とも不発だった。さらにポルトガル『A BOLA』によると、スペイン戦前に行われたアンケートでは57%のファンがロナウド先発を望んでいなかったという。ポルトガルサポーターからも厳しい視線が飛んできているのだ。

英『GIVE ME SPORT』も、ロナウドを外した方が強力なチームが出来上がると主張。同メディアの提案するスタメンはこうだ。

GK:ルイ・パトリシオ

DF:ジョアン・カンセロ、ルベン・ディアス、ダニーロ・ペレイラ、ヌーノ・メンデス

MF:ルヴェン・ネヴェス、ヴィティーニャ、ブルーノ・フェルナンデス

FW:ベルナルド・シウバ、ラファエル・レオン、ディオゴ・ジョタ

前線は右にシウバ、左にミランで好調のレオン、そしてセンターフォワードにジョタの並びだ。これが同メディアの考えるベストな攻撃陣となっており、同意する人もいるだろう。

一方、今月のチェコ戦でサントスは前線にシウバ、レオン、そしてロナウドを起用。ジョタがスタメンから外れたわけだ。続くスペイン戦ではシウバ、ジョタ、ロナウドが先発。このゲームはレオンが外れ、途中出場している。

ロナウドは驚異の勝負強さの持ち主であり、これまで何度も逆風を跳ね返してきた実績がある。その勝負強さを信じ、ロナウドをワールドカップで先発起用した方がいいと考える者もいるだろう。今大会はロナウドにとってラストのワールドカップになる可能性もあり、今大会まではロナウド中心に考えていいかもしれない。それだけの価値はある選手だ。

しかし若手が充実しているのも事実。ドレッシングルームの空気がピリピリするかもしれないが、ロナウドをジョーカーとしてベンチスタートさせる思い切った案も必要との意見もあるだろう。

最終的に判断するのは監督のサントスだが、サントスはどのイレブンを信じるのか。良くも悪くもロナウドがポルトガルのカギを握ることになりそうだ。