トップレベルのセンターバックが揃う
ワールドカップ初戦でドイツ代表と対戦する日本代表は、相手の猛攻を凌ぎつつ得点を奪いたい。チャンスは多くないかもしれないが、どこかで勝ち点3を狙ったアクションも必要となるだろう。
問題はドイツの最終ラインを攻略できるかどうかだ。ドイツ代表を指揮するハンジ・フリックは右サイドバックにアタッカーのヨナス・ホフマンを起用するテストもしていたが、ネーションズリーグではあまり上手くいかなかった。理想は負傷離脱しているルーカス・クロスターマンの復帰、代替案としては守備的なティロ・ケーラーか。いずれにしても実力者だ。
左にはライプツィヒのダビド・ラウム、あるいはEURO2020で大活躍だったロビン・ゴセンスか。こちらは攻撃的な意識が強いが、その裏を日本が狙えれば面白い。
そして厚き壁となるのがセンターバックだ。レアル・マドリードでもフィットしているアントニオ・リュディガー、ドルトムントのニクラス・ズーレ、ニコ・シュロッターベック、フライブルクのマティアス・ギンターら実力者が揃っており、いずれも対人戦は強い。日本の最前線に誰が入るかは分からないが、そう簡単にはいかないだろう。
また独『Bild』はドルトムントで印象的なパフォーマンスを見せるベテランのマッツ・フンメルスも候補者の1人と取り上げている。33歳を迎えたフンメルスはトップアスリートの栄養士を務めているナーニ・フランケさんとの協力でフィットネスの向上に取り組んできたようで、好きな甘いものをコントロールすることでパフォーマンスの質を上げているという。
代表監督フリックともコンタクトがあり、サブの役割でもワールドカップメンバーに入ることを狙っているという。全盛期は過ぎたかもしれないが、フンメルスは2014年の優勝を知るメンバーであり、その経験値は貴重だ。
格上に対しては守ってカウンターアタックがオーソドックスな戦法となるが、日本の攻撃陣はGKマヌエル・ノイアーを含むドイツ守備陣をこじ開けられるのか。対人戦の部分ではグループ最終戦で戦うスペイン代表以上の強さがあるはずで、日本の攻撃が本気の強豪に通用するのか楽しみだ。