日本代表MF堂安律が12月26日に自身のYouTubeチャンネルを更新。カタール・ワールドカップ(W杯)の舞台裏を語る特別企画を投稿した。
日本はカタールW杯で2大会連続のベスト16進出を果たした。グループステージではドイツ、スペインという過去のW杯優勝国と同組になったが、いずれの国にも2-1で逆転勝利。強敵を抑えて、見事に首位通過を決めてみせた。
初戦の相手はドイツ。前半に先制を許すも、後半に2得点。チームを勢いづかせる同点弾を決めたのが、途中出場の堂安だった。
75分、左サイドから仕掛けた三笘薫が南野拓実にスルーパス。背番号10が左足を振り抜く。シュートは相手GKマヌエル・ノイアーにストップされるが、そのこぼれ球に素早く反応した堂安が自慢の左足で叩き込んだ。
「左サイドからの崩しの時は、ペナルティボックスのマイナスに入るんですけど、いつも通りの感覚であそこに入ったら、ノイアーが良いところに弾いてくれて。来たボールを蹴るだけでしたし、簡単なゴールでしたけど、僕の中では一番嬉しいゴールですね」
これまで積み上げてきたことの成果が、ドイツ戦の得点だった。
「今までやってきたことが間違っていなかったっていうのを、1つ思わせてくれる、自分をホッとさせるゴールではありました」
【動画】日本不屈の同点弾! ドイツ戦、堂安律の世界にとどろくゴール!
代表では約4年、ゴールから遠ざかっていたが、待望の瞬間が大舞台で訪れた。
「やり続けたからこそ、ボールを転がしてくれたのかなって。神様が1つ僕に『いいよ、今日ぐらい』って、ボールを転がしてくれたのかなって思うシーンだった」
ピッチに立った時は、開き直っていたという。
「神様、頼むというよりも、ボールが転がってくるよねっていうぐらいの確信に変わりながら、ピッチに立ちました」
世界に特大のインパクトを与えたゴールだが、堂安は「意外と興奮することなく、ゆっくりと時間が過ぎていた」という。ファン・サポーターの声援もしっかり聞こえていた。歓喜にわくチームメイトの表情も鮮明に覚えている。それは自身にとって珍しいことのようで、「もしかしたら、少しゾーンというものに入っていたのかな」と回想する。
冷静でいられたのは、堂安にとって特別な意味のあるゴールだったから。喜びよりも安堵。「よっしゃ! というよりも、ホッとするというか、少し報われた感じがあった」と、歴史的な一発を振り返った。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部