ABEMAで日本戦を解説 クロアチア戦後には感謝の言葉で締めくくる

 森保一監督率いる日本代表は、現地時間12月6日にカタール・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦でクロアチア代表と対戦。1-1の同点で延長戦を終え、PK戦の末に1-3と敗れた。今大会はドイツ代表とスペイン代表を破るなど躍進を見せたなか、「ABEMA」でカタールW杯プロジェクトのGM(ゼネラルマネージャー)を担当するMF本田圭佑による解説も好評を博した。日本の快進撃を彩った“語録”を改めて振り返る。

 初戦のドイツ戦(2-1)から、“本田節”はフルスロットルだった。GKマヌエル・ノイアーの足技に翻弄されると「ウザい、ウザいっすね」と、その後は恒例と化した「ウザい」が飛び出し、「テクノロジー発動でしょ」「(DFアントニオ・リュディガーに対し)性格悪い。バカにした走り方してる」「ほらみろ、ざまあみろですよ」とストレートかつキレのある発言で視聴者の心を鷲掴みにした。

 一方で、「(DFニクラス・)ズーレのとこ、マジチャンスです」と指摘した“穴”から同点弾が生まれたり、前半から提唱していた3バックへの変更で実際に逆転したりと、的確な解説も話題に。SNSでも本田の解説を絶賛する声が爆発的に増加した。

 第2戦のコスタリカ代表戦(0-1)では、低調な試合展開のなかでも「4番(ケイセル・フレール)穴やぞ! 今日は4番や! もう、まったく」とドイツ戦に続いて“狙いどころ”認定するなど基本スタンスは変わらず。盟友のDF長友佑都に「パスが雑」と厳しめにコメントするなど、選手との関係性がうかがえる言葉も好印象を残し、MF伊東純也が倒されたシーンの「これレッドやろ!」には共感したファンも多かったのではないだろうか。

 そして第3戦のスペイン戦は、前半12分に失点する厳しい展開ながらも「俺がラインズマンやろうか?」と相変わらずユーモアを交える解説を披露。MF堂安律が同点弾を叩き込むと「ワンチャンやで、ワンチャンでいくんや」と大興奮し、逆転後の後半アディショナルタイムが7分と表示されると「嘘やん! 長いって。もう長いって、もう」と日本サポーター全員の心情を代弁していた。

 結果的に最後の一戦となったクロアチア戦では、日本サポーターの声が響く状況について問われ「ホンマっすね、埼玉スタジアムっすか?」と回答し、「埼玉スタジアム」がトレンド入りする大反響。緊迫の延長戦でも「向こうは(選手を)代えてない? 向こうの監督、ライセンス持ってる?」と突然の“ボケ”が炸裂するなど、解説としても大舞台に強いところを見せている。また、いずれも寺川俊平アナウンサー(テレビ朝日)との“黄金コンビ”が一層際立つやり取りでもあった。

 惜しくもPK戦の末に敗れた日本の選手たちには、しばしの沈黙を挟んで「でもほんと、やりましたよ」と労いの言葉を送った。最後には「めちゃめちゃな解説にお付き合いいただきありがとうございます」「選手たちの代わりに言わせていただくと、本当に応援をありがとうございました。日本のサッカーをこれからもよろしくお願いします」と締めくくり、日本サッカーへの深い愛も感じさせた。

 日本のカタール大会での戦いは、本田の解説とともに多くの人の記憶に残ることになりそうだ。(FOOTBALL ZONE編集部)