どちらも優勝を狙えるチームだが……

日本代表がワールドカップで対戦するドイツ代表、スペイン代表に弱点はあるだろうか。どちらも格上なのは間違いなく、戦力的にはワールドカップ優勝を狙えるチームだ。日本が勝てばジャイアントキリングとなるのだろう。

米『ESPN』は優勝候補とされるチームの弱点を1つずつ探っているが、ハンジ・フリック率いるドイツの場合は強豪との対戦成績があまり良くない点が挙げられる。ワールドカップ欧州予選こそ9勝1敗と圧倒的だったが、対戦相手は北マケドニア、ルーマニア、アルメニア、アイスランド、リヒテンシュタインと格下が揃う楽なグループだったとも言える。

一方で3月のオランダ代表との親善試合は1-1、イタリア、ハンガリー、イングランドと対戦したネーションズリーグは6試合でイタリア相手に1勝しただけだ。ピッチ上で行われているフットボールは美しいものだが、やや真の実力が分かりにくいところがある。

またネーションズリーグではイングランドに次いで多い9失点を喫しており、26日に行われたイングランド戦も2-0とリードしたところから一時2-3へひっくり返されるなど、リードを守れないらしくない展開ではあった。これがワールドカップにどう影響するのか。

スペインで気になるのは、やはり得点力だ。アルバロ・モラタがいるものの、絶対的エースと呼べる選手はいない。欧州予選では8試合を戦って15ゴールとなっており、同じく8試合を戦った予選突破国の中ではスイス代表と並んで最も少ない得点数だった。対戦相手はスウェーデン、ギリシャ、コソボ、ジョージアだったが、攻撃陣爆発とはならなかった。

同メディアは攻撃のペースが非常にゆったりしている点に注目しており、速攻の精度も気にかかる。

どちらも強敵なのは間違いないが、今回のカタール大会で優勝候補筆頭に挙げられているわけではない。決定力には不安もあり、日本も粘り強く守ることでチャンスが出てくるのではないか。簡単なゲームとはならないが、日本の意地を見せてほしいところだ。