チャンピオンズリーグ(CL)・グループF第3節が5日に行われ、セルティック(スコットランド)が敵地でライプツィヒ(ドイツ)と対戦した。

 CLではここまで2戦を終えた段階で勝ち星から見放されている両チーム。セルティックは9月6日に開催された開幕節でレアル・マドリード(スペイン)と好ゲームを演じながら、終わってみればホームで0-3と王者の底力を見せつけられた。続く14日開催のシャフタール戦は1-1のドローで終了。スコティッシュ・プレミアシップでは18日に行われた第8節セント・ミレン戦で今季初黒星を喫したものの、残りの試合は全勝を飾っている。一方、ライプツィヒはCLまさかの2連敗スタート。ブンデスリーガでも第8節終了時点でわずか3勝と苦しんでおり、巻き返しのきっかけを掴みたいところだ。

 気になるセルティックのスターティングメンバーには、CL登録外となっている井手口陽介を除く、日本人3選手が並ぶことに。旗手怜央、古橋亨梧、前田大然が先発に名を連ねた。なお、同一チーム内の日本人選手3名がCLでスタメンに入るのは、史上初となっている。一方、ライプツィヒはケヴィン・カンプル、ティモ・ヴェルナー、クリストファー・エンクンクらの主力がスタメン入り。ダニ・オルモ、コンラッド・ライマーは負傷の影響でメンバー外となっている。

 試合は序盤から両チームアグレッシブな姿勢を見せる。11分ライプツィヒの左サイドにボールが入ると、前田が猛然とプレスをかけて相手のミスを誘う。バックパスが中途半端になったところを古橋が狙ったものの、GKペーテル・グラーチがなんとかクリアした。しかし、GKグラーチがボールを蹴った後に膝を痛め、プレー続行が不可能に。GKヤニス・ブラスヴィヒが急遽ゴールマウスを守ることとなった。

 均衡が破れたのは18分。自陣低い位置でライプツィヒがボールを奪うと、一気にスピードアップ。右サイドでボールを持ったモハメド・シマカンの斜めのパスにエンクンクが抜け出し、ループシュートでネットを揺らした。しかし、VARの結果エンクンクのオフサイドが確認されて得点は認められず。

 24分にはセルティックがチャンスを作り出す。前田が持ち前のスピードを活かして右サイド裏のスペースに抜け出し、鋭いクロスボールを送ると、古橋がヘディングシュート。強烈な一撃は枠を捉えたものの、GKブラスヴィヒに防がれた。続く26分には敵陣でミスを見逃さながかった旗手がダイレクトで縦パスをつけると、古橋はワントラップから右足でシュートを放ったが、相手DFのブロックに遭って枠には飛ばせない。

 続くコーナーキックは近くの味方を使い、ボールはペナルティエリア手前のカラム・マクレガーへ。しかし、マクレガーのトラップが流れたところをライプツィヒが見逃さず、一気にスピードを上げる。アンドレ・シルヴァが持ち運んでスルーパスを送ると、最終ライン裏に抜け出したエンクンクがGKジョー・ハートをかわして無人のゴールに流し込んだ。ライプツィヒが先制に成功している。前半はこのままライプツィヒが1点をリードして終了した。

 後半に入るとセルティックが試合を振り出しに戻す。ピッチ中央付近で相手のパスミスを拾った旗手がダイレクトでスルーパスを送ると、古橋が反応。相手DFを引きつけて横に流すと、最後はジョタが冷静に左足でフィニッシュを沈めた。

セルティック

ジョタのゴールでセルティックが同点に [写真]=Getty Images

 その後10分ほどはセルティックが試合を優勢に進めたが、ライプツィヒも徐々にリズムを取り戻す。56分にはボックス内に侵入したA・シルヴァが鋭い一撃を放つも、シュートはポストに嫌われた。直後にはセルティックのペナルティエリア内で守備側のハンドが疑われるようなプレーもあったが、PKは与えられず。61分にはボックス手前でルーズボールを拾ったドミニク・ソボスライが強烈なミドルシュートを突き刺したが、オフサイドポジションにいたA・シルヴァがプレーに関与したとして得点は認められない。

 ライプツィヒにとってはフラストレーションの溜まる展開となったが、直後にミスから相手ゴールを脅かす。GKジョー・ハートのパスミスを拾ったソボスライがスルーパスを供給すると、抜け出したA・シルヴァが落ち着いてGKとの1対1を制した。

 持ち前のアグレッシブさを全面に出して前への圧力を強めたセルティックだったが、ややオープンになった展開からカウンターを食らう場面も増える。77分にはエンクンクのサイドチェンジからシマカンが右サイドを駆け上がり、最終ラインとGKの間に優しいボールを入れる。A・シルヴァがワントラップからネットを揺らし、ライプツィヒが勝利を手繰り寄せる3点目を記録した。

 試合はこのままタイムアップ。セルティックは今季のCL未勝利が続くこととなった一方、ライプツィヒは初白星を掴んだ。なお、前田は75分まで、旗手と古橋は82分までプレーしている。

 次節は11日に行われ、セルティックがライプツィヒをホームで迎え撃つ。

【スコア】
ライプツィヒ 3-1 セルティック

【得点者】
1-0 27分 クリストファー・エンクンク(ライプツィヒ)
1-1 47分 ジョタ(セルティック)
2-1 64分 アンドレ・シルヴァ(ライプツィヒ)
3-1 77分 アンドレ・シルヴァ(ライプツィヒ)