ヨーロッパリーグ(EL)・グループD第3節が6日に行われ、ウニオン・ベルリン(ドイツ)が敵地でマルメ(スウェーデン)と対戦した。
ブンデスリーガでは1日に行われた第8節フランクフルト戦まで無敗をキープし、ここまで5勝2分1敗と首位をキープしているウニオン・ベルリン。リーグでは絶好調となっているが、ELではここまで苦しい戦いを強いられ、ユニオン・サン・ジロワーズ(ベルギー)とブラガ(ポルトガル)に0-1で敗れた。今季のEL初勝利を目指し、同じく今季ELで2敗を喫しているスウェーデン王者との一戦に臨む。
ウニオン・ベルリンは直近のフランクフルト戦からスターティングメンバーを4枚変更。原口元気はベンチからのスタートとなっている。
この試合最初のチャンスを作ったのはマルメ。16分、ゴール前の混戦から、ボックス右でフリーとなっていたジョゼフ・シーセイにボールが渡る。右足から放たれた強烈なシュートはGKフレデリク・レノウに弾き出された。
その後はウニオン・ベルリンが縦に速い攻撃でゴールに迫る場面を増やしたものの、得点には結び付かない。このまま前半終了かと思われたアディショナルタイム、最終ラインでボールを受けたアンドラス・シェーファーのボールタッチにミスが生じ、マルメに決定的なチャンスを与えてしまう。ボールを奪ったアンデルス・クリスティアンセンは抜け出せばGKと1対1のチャンスだったが、シェーファーが後ろからユニフォームを引っ張ってクリスティアンセンを倒し、レッドカードで一発退場に。ウニオン・ベルリンは残りの時間を10人で戦うこととなった。
スコアレスで折り返した後半には、観客の暴動で試合が一時中断になるトラブルが発生。ウニオン・ベルリン側のサポーター席からピッチに向かって発煙筒が投げ込まれ、数多くの警備員がピッチに登場するなどスタジアムは混乱に包まれたが、20分から30分ほどの中断を経て試合は再開した。
試合の均衡が破れたのは68分。自陣低い位置で相手のパスをインターセプトしたロビン・クノッへが迷わず背後へのスルーパスを送る。前掛かりになっていたマルメの最終ラインの背後へ抜け出したシェラルド・ベッカーが、そのまま右足でゴールネットを揺らした。
その後は数的有利なマルメがボールを保持する時間帯が続くが、ウニオン・ベルリンは集中力の高い守備でゴールを許さない。ウニオン・ベルリンは攻撃時にロングボールも効果的に織り交ぜて相手ゴールに迫る場面を作るなど、一方的な展開には持ち込ませなかった。
試合はこのままタイムアップ。観客トラブルによる試合中断が起こった一戦をウニオン・ベルリンが制し、クラブ史上初となるELでの白星を掴んだ。なお。原口は84分から途中出場し、インサイドハーフとしてプレーした。
次節は13日に行われ、ウニオン・ベルリンがマルメをホームに迎える。
【スコア】
マルメ 0-1 ウニオン・ベルリン
【得点者】
0-1 68分 シェラルド・ベッカー(ウニオン・ベルリン)