【プレミアリーグ】リーズ0-1アーセナル(日本時間10月16日/エランド・ロード)
1点リードで迎えた後半アディショナルタイム。そんなシビれる状況で、相手選手と接触した際に"報復キック"を見舞って痛恨の退場かつPK献上。誰もが「なんて愚かなことを」と思った場面だったが、VARにより奇跡の生還を果たし選手たちが歓喜する一幕があった。
プレミアリーグ首位に立つアーセナルは、敵地でのリーズ戦に臨んだ。試合開始直後から、ゴールラインテクノロジーの不具合により37分48秒の間、中断。異様な雰囲気の中で再スタートとなった試合は、アーセナルが1点をリードして後半のアディショナルタイムに突入した。
猛攻を受けるアーセナルは、ゴール前に入れられたクロスボールにブラジル代表DFガブリエウが対応。ボールを追いかけるイングランド代表FWバンフォードよりも先に体を入れてブロックした。しかしこぼれたボールを追いかけようとしたバンフォードと、ボックス内で再び接触。押し倒される形となったガブリエウは、立ち上がると即座にバンフォードに詰め寄る。一触即発の事態に、イングランド人DFホールディングが両選手の間に入って引き剥がすなど荒れた展開となった。
クリス・ガバナー主審は笛を吹いて試合は一度中断。一番近くで見ていた副審と協議した結果、ガブリエウにレッドカードを提示し、リーズにPKが与えられた。この場面について、実況を担当した福田浩大氏も「なんと愚かな…」と絶句。ABEMAのコメント欄にも「何してんだよ」「余計なことするな」「最悪だ」と落胆する声が並んだ。
この判定に納得がいかないのはアーセナルの選手たち。退場を宣告されたガブリエウは「おい!嘘だろ?」といった表情。キャプテンのスイス代表MFジャカが審判に駆け寄って説明を求め、それに続くようにフランス代表DFサリバ、ガーナ代表MFトーマスなど次々と選手たちが集まるなどピッチ内は騒然とした。
問題の場面のリプレイが流されると、バンフォードが先にぶつかってガブリエウが転倒。転がる際に報復としてキックを見舞ったような形となっていたことが判明した。この映像を見た解説の林陵平氏は「バンフォードがガブリエウを押している。それに対して足を上げた形にはなりましたが、先にやっているのはバンフォード。なので、そこの判断ですね」と、バンフォードの行為がきっかけとなってガブリエウが報復を行っていると指摘した。
その言葉通り現地ではVARでのチェックが入ると、最終的にはガブリエウの退場とリーズへのPKは取り消しとなり、改めてイエローカードが提示された。奇跡の生還を果たしたガブリエウは感情が爆発。やや怒りの表情を見せていたが、接近したジャカになだめられて、試合に戻ってきた。
判定が変わったことでABEMAの視聴者たちも「これはVARがあってよかった」「怖かったー」「流石にレッドはないよなー」「とりあえずよかった」と安堵。さらにこの場面で冷静な対処を見せたジャカに対して「ジャカは大人になったなー」「ジャカが冷静だった」と高く評価している。
なお試合はアーセナルがそのまま1点を守り切って試合終了。テクノロジーの不具合によって試合開始が大幅に遅れた一戦だったが、最終的にはそのテクノロジーによって勝敗が分かれる結果となった。
(ABEMA/プレミアリーグ)