FIFAワールドカップ・カタール大会の日本代表メンバーであるASモナコ所属FW南野拓実は6日、リーグアン第14節・トゥールーズ戦で追加点をアシスト。徐々に本来の調子を取り戻している。そんな中、英メディア『フットボール・ファンキャスト』が同選手を獲得時よりも高額の移籍金で放出したリバプールを称えている。

 南野拓実は2020年1月にオーストリア1部のレッドブル・ザルツブルクからリバプールへ完全移籍。ただ2021年1月にサウサンプトンへレンタル移籍すると、復帰後の昨季もプレミアリーグやUEFAチャンピオンズリーグでの出番が限定。国内カップ戦で活躍したが、出場機会を求めて今年6月にASモナコへ完全移籍した。

 ただASモナコでもサイドハーフで先発起用やフィジカル面を重視するスタイルにフィットできず、9月中旬以降はレギュラーからベンチ要員へ降格。それでもFWオナイウ阿道擁するトゥールーズとの一戦では右サイドハーフでスタメン出場すると、60分に自らのクロスから追加点を演出している。

 『フットボール・ファンキャスト』は「南野拓実の売却でリバプールは目からウロコだった」と見出しをうち、同選手に関する特集記事を掲載。リバプールにおける同選手の立ち位置について「南野拓実がリバプールにやって来た時、彼はモハメド・サラー、ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネの象徴的な三枚看板を崩すと期待されていたわけではない」

 「725万ポンド(約10億円)の移籍金はバーゲン価格と見なされ、彼をベンチ要員やカップ戦出場要員として活用するのに役立った」と綴っている。

 その上で「南野拓実は今年6月、1550万ポンド(約28億円)でASモナコへ移籍した。リバプールは彼が今季のリーグアンで不振に陥ることを見越して、この日本代表選手に当初支払った金額の2倍を手に入れることに成功した」と言及。

 「リバプールは今季ここまで苦戦しているが、南野拓実の売却で利益を上げることは堅実な移籍ビジネスだ」と、移籍市場におけるリバプールの動きを高く評価している。

 なお南野拓実のカタールW杯日本代表選出には、ASモナコで結果を残せていないこともあり日本国内のサッカーファンから反対意見が噴出。ツイッターで「スポンサー枠」が一時トレンド入りしたことにより話題を呼んでいた。