2010年にカタールが2022年ワールドカップ(W杯)の開催権を獲得した当時のFIFA会長であるゼップ・ブラッター氏が、スイス『Tages Anzeiger』に「カタールは間違いだった」、「選択が悪かった」と異例の発言を行った。『ロイター通信』が伝えている。

カタールW杯まで約2週間となったが、同地での開催決定は、発表以来、汚職や人権侵害の疑惑など、さまざまな論争にさらされている。

中東初、冬開催という前例を覆すカタール開催を大きく後押ししたブラッター氏だが、これまで多くの汚職に絡んだとされるFIFA元会長は大会直前のこのタイミングで自身の過去の決断を悔やんでいるようだ。

「カタールはあまりにも小さな国だ。フットボールとワールドカップは大きすぎる」

また、同氏はカタールの大会関連建設現場での労働条件に対する懸念から、FIFAは2012年に開催国選定に用いる基準を修正したことを明らかにした。

「それ以来、社会的な配慮や人権が考慮されるようになった」

なお、ブラッター氏は、今大会をチューリッヒの自宅から観戦する予定だという。