ラ・リーガ第14節が9日に行われ、セビージャとレアル・ソシエダは対戦した。
今シーズンは開幕から調子が上がらず、先月6日にフレン・ロペテギ前監督の解任に踏み切ったセビージャ。ホルヘ・サンパオリ監督就任後は1勝2分とまずまずのスタートを切ったものの、ラ・リーガの直近4試合は2分2敗と勝利がなく、降格権一歩手前の17位に低迷している。対するレアル・ソシエダは現在ラ・リーガで7勝2分4敗の7位につけており、ヨーロッパリーグ(EL)ではマンチェスター・Uを抑えてグループ首位突破を決めるなど、まずまずのシーズン序盤戦となっている。ラ・リーガでは直近3試合勝利から遠ざかっているため、今節に勝利し、さらに勢いに乗りたいところだ。
セビージャはイヴァン・ラキティッチやイスコ、エリク・ラメラらが先発出場。対するレアル・ソシエダはダビド・シルバやアレクサンデル・セルロートらがスタメンに名を連ねた。日本代表MF久保建英はベンチスタートとなっている。
開始早々レアル・ソシエダにアクシデント。カルロス・フェルナンデスが相手選手にプレスを掛けた直後に左太もも裏をおさえピッチに座り込んでしまう。プレー続行不可能となり開始からわずか10分で負傷退場。代わって久保が投入された。
試合の均衡が破れたのは20分。相手DFラインと中盤の間でボールを引き出したメリーノがワンタッチでの反転から左足アウトサイドでボックス内にスルーパスを供給。抜け出したセルロートが飛び出してきたGKブヌの頭上を越すループシュートでゴールネットを揺らした。アウェイのレアル・ソシエダが先制に成功する。
25分にセビージャに決定機。敵陣内でボールをキープしたラメラがボックス内のラファ・ミルに縦パスを送ると、ダイレクトの落としを受けたイスコが右足つま先でシュートを放つ。ボールは枠を捉えたが、GKアレックス・レミロが右手一本で弾き出し、同点弾とはならなかった。
直後のCK、クリアボールを拾ったレアル・ソシエダがカウンターに出ると、ラキティッチが後方からチャージ。当初の判定はイエローカードだったものの、VARによる判定の結果、ラキティッチにレッドカードが提示された。さらに34分にはニアンゾー・タンギー・クアッシが足裏による危険なタックルを行ったとしてレッドカードで一発退場に。セビージャは残り時間を9人で戦うことを余儀なくされた。
数的優位となったレアル・ソシエダはボール保持率を高めつつ、セビージャを押し込んでいく。36分、ボックス手前でボールを受けたメリーノがボックス内右へスルーパスを供給。走り込んだブライス・メンデスが右足でゴール左下隅に流し込み、レアル・ソシエダがリードを2点に広げた。
44分、セビージャが1点を返す。敵陣中央左でボールを受けたアレックス・テレスがボックス内に鋭いクロスを送ると、ゴール前で待ち構えていたラファ・ミルが相手DFとの競り合いを制し、ヘディングでゴール右隅に流し込んだ。その後は両チームともゴールに迫るシーンを作るも、追加点は生まれず、前半はこのまま1-2で折り返した。
後半も数的優位のレアル・ソシエダがボールを保持し、セビージャを押し込む展開が続く。57分、左サイドに開いた久保がDFラインからのロングフィードを受けると、ドリブルでボックス内に侵入しカットインから右足を振り抜く。しかし、惜しくも相手DFのブロックに阻まれ枠の上へと外れた。その直後にも久保がチャンスを創出。左サイド深い位置でボールを受けると、ボックス内でフリーのシルバへパス。シルバはワンタッチから左足でシュートを放つも、GKブヌの好セーブに阻まれ、追加点とはならなかった。
70分、ボックス手前中央でボールを受けた久保が左足を振り抜くも、強烈なシュートはGKブヌのセーブに阻まれゴールとはならず。久保は75分にも左サイドからのカットインで中央まで侵入し右足で強烈なシュートを放ったが、これは惜しくも枠の左へ。78分にはセビージャにチャンス。左サイドを突破したA・テレスのクロスに、ボックス中央でユセフ・エン・ネシリが頭で合わせたが、シュートは惜しくも枠の右へ外れた。
その後は両チームともにチャンスを作ったものの、互いにゴールネットを揺らすことはできず、試合はこのまま1-2で終了。レアル・ソシエダがラ・リーガ4試合ぶりの勝利を飾った。対するセビージャはリーグ戦5試合未勝利となっている。
次節はFIFAワールドカップ2022に伴う中断期間後、セビージャは12月31日にアウェイでセルタと、レアル・ソシエダは同日にホームでオサスナと対戦する。
【スコア】
セビージャ 1-2 レアル・ソシエダ
【得点者】
0-1 20分 アレクサンデル・セルロート(レアル・ソシエダ)
0-2 36分 ブライス・メンデス(レアル・ソシエダ)
1-2 44分 ラファ・ミル(セビージャ)