9月下旬の代表戦では出番が得られなかったトリッピアー

負傷の影響により、DFリース・ジェイムズやDFベン・チルウェルといったサイドバックの選手がカタールW杯メンバー外となったイングランド代表。メンバー入りを果たしたDFカイル・ウォーカーも負傷明けであり、DFトレント・アレクサンダー・アーノルドも守備面のパフォーマンスが悪いことから批判を多く浴びるなど、本来は選手層が厚いはずの右SBにやや懸念が生じている。そんな中、ニューカッスル・ユナイテッドのDFキーラン・トリッピアーが好調を維持していることは救いと言えそうだ。
 
今年1月からニューカッスルでプレイしているトリッピアー。昨季は負傷もあり、ニューカッスルでのリーグ戦出場数は6試合に終わってしまったが、今季はここまで公式戦16試合全てに出場。チームもリーグ3位と好調を維持している。
 
その原動力となっているのがトリッピアーであることは間違いなく、特に攻撃に関するデータでそれが顕著に表れている。彼の今季のビッグチャンスクリエイト数は現時点で7を数えており、これは14回のMFケビン・デ・ブライネに次ぐリーグ2位タイの数字。デ・ブライネが飛び抜けてはいるが、アーセナルの司令塔を務めるマルティン・ウーデゴーが6回、イングランド代表やトッテナムの中心であるハリー・ケイン、マンチェスター・ユナイテッドの司令塔を務めるブルーノ・フェルナンデスが5回であり、ディフェンダーのトリッピアーが7回というのは驚異的だろう。
 
また、クロス成功数に関してはトリッピアーが49本でリーグ1位に君臨している。フラムで輝きを放つMFアンドレアス・ペレイラが34本で2位、デ・ブライネが29本で3位であり、代表でポジションを争うアレクサンダー・アーノルドが27本で5位につけている。
 
英『Daily Mail』は、このトリッピアーの好調ぶりを踏まえ、21日に行われるイランとの開幕戦で彼が先発出場する可能性も十分にあると伝えている。FKの名手であるMFジェイムズ・ウォード・プラウズがメンバー外となったこともあり、ガレス・サウスゲイト監督はトリッピアーをセットプレイのキッカーとしても計算に入れているはず。イラン戦でスタメン入りするどころか、今大会のキープレイヤーとなる可能性もありそうだ(データは『SofaScore』より)。