かつてヴィッセル神戸や清水エスパルス、セレッソ大阪、東京ヴェルディを率いていたミゲル・アンヘル・ロティーナ氏が、FIFAワールドカップ・カタール大会を展望。カタール国内クラブを率いた経験をもとに、現地の気候や設備環境についても語った。13日、スペイン紙『La Voz de Galicia』が同氏の言葉を伝えている。

 ワールドカップはこれまで6月から7月にかけて行われていたが、今大会は11月20日から1カ月にわたり開催。プレミアリーグをはじめ欧州圏の多くのクラブにとって、シーズン中にワールドカップを迎えることとなっている。

 またハダースフィールド・タウン所属の日本代表DF中山雄太(25)をはじめ、負傷によりカタールW杯出場を断念する選手が続出。マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は、シーズン中のカタールW杯開催が選手にとって不利益だと主張していた。

 しかしロティーナ氏は母国メディアのインタビューに応じた際、W杯の開催時期変更による選手への影響について「(シーズン終了後の)オフがない。だいたいリーグ戦20試合を終えてカタールにやって来るので、過去の大会に比べて、選手たちはより良い状態でワールドカップに臨めるだろう」と、グアルディオラ監督とは異なり、賛成の立場であることを表明。

 「暑さよりも湿度が気になるね。あまり暑くない日もあれば、湿度が高くてプレーしにくい日もあるんだ。(アル・シャハニアSCを率いていた時は)夕方6時からトレーニングを始めていたが、選手たちは9時過ぎに良いプレーをしていた」と、自身の経験に触れながら中東の気候について語っている。

 またカタールでスタジアムやトレーニング施設の建設に多額の資金を投じられていることについては「カタールでは、お金で解決することに何も問題はない。スタジアムも素晴らしいし、すべてにおいて最新のものが揃っている。スポーツのみならず文化や教育にも投資しており、世界最高峰の大学もあるんだ」と、好意的なコメントを残した。

 なおロティーナ氏はブラジル代表とフランス代表をカタールW杯の優勝候補に指名。次点にスペイン代表、ドイツ代表、イングランド代表、アルゼンチン代表を挙げている。