優秀な若手も出てきている
ベルギー代表にとってワールドカップ・カタール大会は黄金世代の集大成と呼ぶべきものだ。黄金世代の中にはクラブで苦戦している者もいるが、代表監督ロベルト・マルティネスは迷うことなくFWエデン・アザール、ロメル・ルカク、ドリース・メルテンス、DFヤン・フェルトンゲンらベテランを招集。大会でも彼らは主力だ。
しかし、そこに割って入る若手の存在も見逃せない。今大会のベルギーは黄金世代を支える若手がどこまで奮起できるかが勝負のカギだ。
最終ラインでは今年9月に代表デビューしたばかりのアンデルレヒトDFゼノ・デバスト、中盤ではエヴァートンで存在感を発揮する195cmの大型MFアマドゥ・オナナ(21)、前線では今夏にミランへ移籍して話題を集めたチャールズ・デ・ケテラエル(21)、レンヌの仕掛け屋FWジェレミー・ドク(20)、今年6月に代表デビューしたRCランスFWロイス・オペンダ(22)といった選手が注目の若手だ。
センターバックはフェルトンゲンとアルデルヴァイレルトの2人がベテランとなっているだけに、デバストのようなフレッシュな選手に期待がかかる。
攻撃面もデ・ケテラエル、ケビン・デ・ブライネらを中心にチャンスを作り出したいところで、ドクはアザールが失いつつある縦への推進力をプラスできるアタッカーだ。今のベルギーでNo.1のドリブラーと言ってもいいだろう。
リーグ・アンで7ゴールを挙げているオペンダも注目で、ルカクやミッチー・バチュアイ、メルテンスが不振の場合は出番もあるだろう。
また若手とは呼べないが、今季イングランドのブライトンで結果を残している27歳のレアンドロ・トロサールも注目だ。主に左サイドでプレイするトロサールは今季プレミアリーグで7ゴールを記録しており、『TV Limburg』によれば本人も「レッドデビルのスタメンに入る準備は出来ていると感じている」と手応えを口にしている。アザールの代わりに左サイドを任せられる選手だ。
ここ最近はデ・ブライネを除く黄金世代に元気がなく、そのことからネガティヴな話題も目立つ。しかしオナナやデ・ケテラエルなど5大リーグで活躍する若手も出てきており、決して弱いチーム構成ではない。若手が本来の力を発揮し、黄金世代が経験値をプラスできれば4年前よりも面白いチームとなるはずだ。