【FIFA ワールドカップ カタール 2022・グループF】ベルギー vs カナダ(日本時間11月24日/アルトゥマーマ・スタジアム)

2強2弱と見られているグループF。順当に進めばヨーロッパの2ヶ国、ベルギーとクロアチアがグループを抜け出ると見られている。その一角のベルギーは、2018年10月から22年2月まで3年4ヶ月もの長きにわたり、ブラジルを押さえ込みFIFAランキング1位を守り続けた。この間、タレントの宝庫として「個」が光り輝いた黄金世代の選手たちは一人去り二人去っていき、今はルカク、アザール、デ・ブライネ、クルトワがその名声を守るべくピッチに立つ。

【映像】FIFAランキング2位“赤い悪魔”ベルギー、格下カナダに格の違いを見せつけるのか!? (放送中)

その中心が我々日本にとって忘れられない相手、あの「ロストフの14秒」で高速カウンターを仕掛けたケビン・デ・ブライネだ。ビルトアップ、チャンスメイク、フィニッシュワーク、ハイプレスの駆動力。パス、ドリブルに留まらず、フリーランニングでもチームにリズムと息吹を吹き込む。彼こそがこのチームの骨格であり、心臓であり、戦術そのものだ。今やベルギーは「戦術デ・ブライネ」で動いている。

デ・ブライネがボールを持ったときにベルギーにスイッチが入る。ベルギーの試合をチェックするということはデ・ブライネを追い続けるということと同意だ。

対するカナダは北中米カリブ最終予選を8勝4分2敗という好成績で1位通過した。W杯は36年ぶり2度目の出場である。前回初参加した1986年メキシコW杯では3戦全敗でグループリーグ敗退したカナダはまだW杯で勝ち点を獲得していない。

しかし36年経過して、選手の裾野は明らかに広がっている。今回召集された26名のうち、モントリオールFCとトロントFCのMSL組が9名いる。個々のレベルアップの集合体が今回の予選通過の順位を物語っているのだろう。

それでもスタイルは堅守速攻で縦に速いカウンターアタックが中心で、あとは全員でボールを追いかける。W杯直前の日本代表とのテストマッチでも最後の最後にPKを獲得したように、最後まで諦めずにボールを追う姿には非常に共感を覚えるチームである。
 

【ベルギー】

・GK

ティボ・クルトワ(レアル マドリード/スペイン)

・DF

トビー・アルデルワイレルト(アントワープ/ベルギー)

レアンデル・デンドンケル(アストンビラ/イングランド)

ヤン・フェルトンゲン(アンデルレヒト/ベルギー)

・MF

ティモシー・カスターニュ(レスター/イングランド)

ユーリ・ティーレマンス(レスター/イングランド)

アクセル・ビツェル(アトレティコ マドリード/スペイン)

ヤニック・カラスコ(アトレティコ マドリード/スペイン)

・FW

ケビン・デブライネ(マンチェスターC/イングランド)

ミシー・バチュアイ(フェネルバフチェ/トルコ)

エデン・アザール(レアル マドリード/スペイン)

【カナダ】

・GK

ミラン・ボージャン(ツルベナ ズベズダ/セルビア)

・DF

アリステア・ジョンストン(CFモントリオール/カナダ)

スティーブン・ビトーリア(チャベス/ポルトガル)

カマル・ミラー(CFモントリオール/カナダ)

・MF

タジョン・ブキャナン(クラブ ブルージュ/ベルギー)

アティバ・ハッチンソン(ベシクタシュ/トルコ)

アルフォンソ・デイビス(バイエルン/ドイツ)

スティーブン・ユースタキオ(ポルト/ポルトガル)

ジュニア・ホイレット(レディング/イングランド)

・FW

リッチー・ラリア(トロントFC/カナダ)

ジョナサン・デイビッド(リール/フランス)