日本代表は15日、FIFAワールドカップカタールに向けて、ドーハで練習を行った。

 体調不良で合流が遅れる三笘薫(ブライトン)を除く25名が練習場に姿を見せたが、左ふくらはぎに違和感があるという守田英正(スポルティング)と、脳震とうからの復帰プロトコルにある遠藤航(シュトゥットガルト)は冒頭から別メニューとなった。

 合流初日の練習後に取材に応じた南野拓実(モナコ)は、「子供の頃からの夢の舞台だったんで、すごい楽しみにしています」とコメントすると、「自分自身のコンディションとしてはすごく調子が上がってきているんで、まあでもまだW杯まで時間があるんで、少しでもいい状態に持って行ければいいかなと思います」と現在の心境を明かした。

 今夏の移籍市場でリヴァプールからモナコに移籍後、レギュラーの座を掴むことができていない南野。それでも、直近(13日)のマルセイユ戦では出場機会はなかったものの、(6日の)トゥールーズ戦では1アシストを記録しており、状態は上がっているという。

「自分がいいプレーができている時は、外から見て躍動感がある感じの動きとか、チャンスに絡んでいく姿勢というか、そういうのが出せている時で、その感覚がプレーしていてちょっとずつあった。それは自分にとってはいいサインなので、そういう感覚っていうのはよくなっています」

 それでも、W杯は「短期決戦」であることを強調した南野は「今、ケガ人とかも多いですけど、そういういろんなネガティブな要素っていうのを忘れて開き直るというか、そういう気持ちで一発勝負なんで、戦うことも大事かなと思っている。自分にとっても初めてのW杯ですし、できることは最大限やって調整したい」とコメントした。

 日本代表は23日に行われるW杯初戦のドイツ代表戦を前に、17日にUAEのドバイでカナダ代表と強化試合を行う予定となっている。南野は「個人的には試合に出たらゴールとかアシストとか結果を出したいと思っている」と語りつつ、「チームとしてもこれをただの練習試合と捉えるわけじゃなくて、やっぱり何かつかんでというか、自分たちの力を証明して、そのうえで初戦を迎えたいという気持ちは多分みんなあると思うので、全力でプレーしたいと思っています」と同試合の重要性を口にした。

 そして、自身のサッカー人生にとってW杯というのは「子供の頃はやっぱり夢の舞台でした」と明かした一方で、「今は立場が変わって、有難いことに代表でプレーしている。しかも、森保監督になってから4年間プレーし続けてこれたから、責任感もある。ありきたりなことですけど特別なW杯、だからこそ、何かを成し遂げて帰りたいなと思います」と意気込んだ。

 また、過去にMF中村俊輔やMF香川真司らがつけていた10番でW杯に臨むことに南野は「どんな人が今まで代表の10番つけてきたかっていうのはもちろん自分も見ている。だから本当に責任感のある、日本代表にとって重要な背番号っていうのはある」とコメントしつつ、「でも自分らしく、10番の人がやるべきプレーをやらなければならばいっていうふうには考えていなくて、自分らしくプレーしようかなって考えています」と自分らしさを貫くことを強調した。