ドイツ代表は16日、オマーン代表との国際親善試合に臨み、1-0で勝利した。

カタール・ワールドカップ(W杯)で日本代表、スペイン代表、コスタリカ代表と同じグループEに属するドイツ。

23日に日本とのグループ初戦を控える中、大会前最後のテストマッチとしてオマーンと対戦した。

ハンジ・フリック監督はこの一戦に向け、GKにノイアー、4バックは右からクロステルマン、ケーラー、ギンター、ラウムを起用。中盤はゴレツカとギュンドアンの2セントラルMFに、2列目は右からホフマン、ハヴァーツ、サネ。最前線に代表デビューの17歳FWムココを配した。なお、テア・シュテーゲン、リュディガー、ミュラーはコンディションの問題で不在となった。

立ち上がりからボールを握って押し込むドイツは、サネやハヴァーツのシュートでチャンスを窺う。だが、時間の経過と共に気温差や移動の疲れか、細かいミスが増えて攻撃が停滞。攻守にアグレッシブなオマーンのカウンターに晒される場面も散見される。

その後、31分にはボックス手前左の好位置で得たFKをサネが直接狙うが、GKの前でバウンドさせた鋭いシュートはうまくはじき出されて先制ゴールとはならず。その直後の34分にはコンディションの問題か負傷か、クロステルマンがベンチに下がりベラ=コチャプがピッチに送り出され、ケーラーが右サイドバックにポジションを移した。

飲水タイムの中断を経てギアを上げたいマンシャフトは、前半終了間際にようやくビッグチャンスを作り出す。前半アディショナルタイム、左サイド深くでラウムが上げた浮き球のクロスを相手DFが被ってファーのムココが足元に収める。そこから持ち出してニア下を狙うが、このシュートは惜しくも左ポストを叩いてデビュー戦ゴールとはならず。

ゴールレスで折り返した後半、ドイツは一気に4枚替えを敢行。ギンターとラウムに代えてシュロッターベックとギュンター、ゴレツカとムココに代えてキミッヒと、29歳でのデビューとなったフュルクルクを送り出した。

すると、立ち上がりの53分には苦労人にいきなりの見せ場。相手の不用意なバックパスをボックス内でかっさらったフュルクルクがすかさず右足を振るが、これは相手GKの好守に遭う。さらに、このプレーで得た右CKの場面でケーラーがゴール前の混戦から右足のシュートを放つが、これもゴールラインぎりぎりでGKにはじき出される。

ここから畳みかけたいところだが、前半同様にオマーンに押し返されると、65分にはギュンドアンを下げてより攻撃的なブラントをピッチに送り込む。そのブラントは投入直後に挨拶代わりのミドルシュートを放つが、枠を捉え切れない。

以降もアタッキングサードでのクオリティを欠きゴールが遠いドイツだったが、29歳の苦労人が2度目のチャンスをきっちりモノにした。

80分、右サイドでうまく相手DFと入れ替わったハヴァーツがボックス付近まで運んで相手を抜き切らずにショートパスをボックス中央のフュルクルクに繋ぐと、ブレーメンのエースFWは冷静に左足のシュートをゴール左隅へ流し込んだ。

フュルクルクのデビュー戦ゴールでようやく先制に成功したドイツは、追加点こそ奪えなかったものの、このまま1-0で試合をクローズ。一部主力の温存や環境面への適応に苦戦し、振るわない内容となったが、きっちり勝ち切って日本とのW杯初戦を迎えることになった。

オマーン代表 0-1 ドイツ代表
【ドイツ】
フュルクルク(後35)