オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイク(リヴァプール/イングランド)が、21日に控えているFIFAワールドカップカタール2022の初戦となるセネガル代表戦で反差別を表す「OneLove」のメッセージと虹色のマークが入った腕章を巻くことを認めた模様だ。20日、リヴァプールの地元紙『リヴァプール・エコー』が報じている。
今回のW杯は、史上初の中東開催ということで多くの注目を集める一方で、現地・カタールにおけるLGBTQや女性への差別といった問題に対する批判の声も多数挙がっている。
この問題に対する意思表示をするべく、欧州の各チームは多様性を推進する「OneLove」活動を開始。その象徴ともいえるのが、キャプテンが試合中に着用する腕章だ。『リヴァプール・エコー』によると、イングランド代表キャプテンのFWハリー・ケイン(トッテナム)やウェールズ代表キャプテンのFWガレス・ベイル(ロサンゼルスFC/アメリカ)らとともに、オランダ代表のキャプテンを任されているファン・ダイクも「OneLove」の腕章を巻く模様だ。
だが、国際サッカー連盟(FIFA)は19日、出場全チームのキャプテンに対して国際連合(UN)が推進する「Share the meal」活動や「Football unites the world」といった、他の社会的メッセージを伝える腕章を着用するよう求めた。それでも『リヴァプール・エコー』が「イエローカードを受ける可能性があるにもかかわらず、FIFAの規則に対抗しようと考えている」と指摘するように、ファン・ダイクが腕章着用の意思を貫く可能性は十分にありそうだ。