ここから挽回できるか

カタール代表は2019年のアジアカップを制しており、近年アジアで存在感を高めているチームだ。開催することになったワールドカップ・カタール大会への準備は万全であり、6月からこの本戦に向けてトレーニングキャンプを行っていた。

満を持して迎えたエクアドルとの開幕戦。これまでのW杯の歴史上開催国が初戦で敗れた記録はなく、カタールへの期待も大きかった。

しかし試合が始まってみると、エクアドルが優勢であり、16分、31分と立て続けに失点。前半だけで2点ビハインドとなってしまい反撃できず、0-2で敗れている。しかもこちらから放った5本のシュートは1本も枠内に飛んでおらず、相手を脅威にさらすことができなかった。25日にセネガル戦、30日にオランダ戦が予定されており、ここからカタール代表は立ち直れるのか。

英『THE SPORTSMAN』は「2200億円悪夢のワールドカップ開幕戦」と見出しを打ち、カタールが敗れた一戦について語っている。

この2200億円というのはカタールがこのW杯開催に費やした金額であり、その分期待も大きかったはずだが、初戦は難しい結果になってしまった。エクアドルとの差は大きく、グループステージ3試合に全敗し、これまで見た中で最悪のW杯開催国となりそうだと同メディアは主張している。

気になったのはカタールとエクアドルが対戦したピッチ内だけではない。開幕戦の観戦者数は57000人と大規模な人数がこの一戦を見るために集まっていたが、後半開始前には多くのサポーターがこのスタジアムを離れており、空席が目立っている。開催国はホームとしてのアドバンテージがあるが、自国サポーターから応援されなければその恩恵も受けられない。

「言い訳はできない。責任感と緊張が勝ってしまった。ひどいスタートだった。敗戦は起こりうることだし、結果は時に難しいものだ。今日から学ぶと思うし、僕らのパフォーマンスでみんなをもっと喜ばせることができると確信している。次の試合ではもっと誇りを持って最後まで応援してくれることを望んでいる」

英『90min』ではカタール代表の指揮官であるフェリックス・サンチェスがエクアドル戦について語っている。本調子ではなかったと認めており、今後の改善に期待だ。

カタールとしては最悪のスタートとなってしまった開幕戦。続くセネガル、オランダは強敵であり、カタールは爪痕を残すことができるのだろうか。