FIFA ワールドカップ カタール 2022では、多くのニュースターが誕生した。今回は今大会で大活躍し、今後も大注目の「FW」にフォーカスを当てる。

【映像】今後も大注目!輝きを放ったニュースター

頭!左足!右足!3つの部位でハットトリック:ガクポ(オランダ)

 今大会はエースのメンフィスが9月の代表戦で負った負傷の影響で、開幕直後はスタメン出場できるコンディションになかった。この穴を見事に埋めたのがガクポだった。今季すでに所属するPSVで15得点18アシストと絶好調の状態でカタールに乗り込んでいた。

 セネガル代表とのグループステージ初戦では頭、カタール代表との第2戦では左足、そしてエクアドル代表との第3戦では右足と、どの部位でも正確かつ強烈なシュートを決めることができることを証明した。試合後のインタビューでも「3試合を通じてハットトリックをした気持ちです」と、嬉しそうな表情をみせた。

 グループステージでの全試合ゴールはオランダ代表史上初の快挙であり、この23歳が今後どのような飛躍を遂げるのか注目だ。

神の子メッシのベストパートナー、ロナウドに代わるエース候補 今後も大注目!輝きを放ったニュースター・フォワード編

ロナウドに代わるエース候補が台頭:ゴンサロ・ラモス(ポルトガル)

 ポルトガル代表の絶対的エースはクリスティアーノ・ロナウドであることに変わりないが、ようやく彼に代わるエース候補が台頭してきた。

 今大会のロナウドは開幕戦でPKを決めたものの、マンチェスター・ユナイテッドでの不調が尾を引いており、精彩を欠いていた。そんな状況を受けてポルトガル代表のフェルナンド・サントス監督は、スイス代表との決勝トーナメント1回戦でロナウドをスタメンから外すことを決断。そしてベンフィカのエースであるゴンサロ・ラモスを先発に抜擢したのだ。

 ラモスはワールドカップ初先発だったのにも関わらず、17分にニア上を打ち抜く強烈な左足のシュートを決めると、51分、67分にも追加点を決めた。ワールドカップ初先発でのハットトリックは元ドイツ代表FWミロスラフ・クローゼ以来である。

 そしてラモスは守備でも魅せた。所属するベンフィカはハイプレスのフットボールを志向するロジャー・シュミットが率いており、彼の下で植え付けられた前線からの守備は相手のビルドアップの妨げとなった。ロナウドにはない「前線からの守備」でも存在感を発揮したこの男が、このままポルトガル代表のエースとなるのだろうか。

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セレソン伝統の9番を背負うストライカー:リシャルリソン(ブラジル)

 前線のタレントが豊富なブラジル代表で背番号9を着用するのがリシャルリソンだ。セルビア代表とのグループステージ初戦では62分に先制ゴール、そして73分には左足でのトラップでボールを浮かせて、それを右足のボレーで叩き込むスーパーゴールを決めた。

 ブラジル代表のワールドカップトロフィー奪還の夢は2026年大会へと持ち越されたが、その時リシャルリソンは29歳だ。プレミアリーグで揉まれているこのストライカーが、キャリア最盛期にどのような選手へと成長しているのか、大注目だ。

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幼き頃に憧れたレジェンドの最高のパートナーへ:アルバレス(アルゼンチン)

 アルゼンチン代表のワールドカップ優勝の立役者は間違いなくMVPを獲得したメッシだが、彼を前線でサポートし続けたのがアルバレスだった。

 第1戦、第2戦はベンチスタートだったアルバレスだったが、ポーランド代表とのグループステージ第3戦でスタメンに抜擢された。するとこの試合でゴールを決めただけでなく、メッシとの距離感や彼をフリーにさせるためのランニングなど、ボールに絡んでいない局面でも好プレーを連発したのだ。

 アルバレスにとって、メッシは常に憧れの存在だった。15歳の時に一緒に撮ってもらった写真は「FIFA World Cup」の公式Twitterにも取り上げられている。その7年後にワールドカップで憧れの選手の”相棒”となり、ワールドカップ優勝の原動力となった。当時のアルバレス青年に、この未来を伝えても信じないだろう。それだけ偉大なことをやってのけたのだ。
(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)