現地時間11月21日に開催されたカタール・ワールドカップ(W杯)グループAの第1戦で、オランダはセネガルと対戦。84分にコディ・ガクポの絶妙なヘッドでついに均衡を破ると、長めに取られた後半アディショナルタイムには、ダフィ・クラーセンがダメ押し点を奪い、2-0でアフリカ王者を破った。

 土壇場で決勝点を叩き込んだガクポらと共に勝利の立役者となったのが、アンドリース・ノペルトだ。28歳のGKは今年9月の代表初招集からW杯メンバーに滑り込み、なんとこの大事な初戦で代表デビュー。すると、ルイス・ファン・ハール監督の大抜擢に見事に応え、好守を連発。8年ぶりにW杯を戦うオレンジ軍団に劇的勝利を呼び込んだ。

 その反響は凄まじく、ツイッター上は「Noppert」で溢れたほか、日本でも「ノペルト」がトレンド入りし、一躍時の人となった。
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 完全ノーマークから、大舞台でヒーローに――。これだけでも出来過ぎなストーリーだが、ノペルトのキャリアにはさらなるエピソードがあった。英メディア『SPORT BIBLE』は、まるで映画の主人公のような成り上がりを簡潔にこう伝えている。

「2019年、アンドリース・ノペルトはイタリア2部から降格したフォッジャのバックアップGKだった。2020年には怪我の問題でドルトレヒトから放出され、引退を勧告された。そして今日、ワールドカップでオランダ代表として先発出場し、クリーンシートを達成したのだ」

 遅咲きの守護神の成り上がり人生に今後も大注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部