サッカー日本代表は23日、カタールワールドカップのグループステージ初戦でドイツ代表と対戦する。
現在のドイツ代表を率いるのは、ハンジ・フリックことハンス=ディーター・フリックだ。現役選手としても監督としてもバイエルン・ミュンヘンでブンデスリーガ優勝の経験を持つ指揮官は、2021年7月から現職に就いている。
選手としてのドイツ代表歴こそないが、現役時代はバイエルン・ミュンヘンで4度のリーグ優勝を経験。キャリア終盤に選手兼監督として指導者の道を歩み始め、引退後の2000年7月から当時4部リーグ所属だったホッフェンハイムで監督を務めた。
2005年から1年間はオーストリアのレッドブル・ザルツブルクでアシスタントコーチを務め、2006年のドイツワールドカップ後にヨアヒム・レーヴ監督のもとでドイツ代表のアシスタントコーチに就任した。
レーヴ監督の右腕を務めた8年間では、EURO2008の決勝進出や2014年ブラジルワールドカップ優勝に貢献。世界一となった後、アシスタントコーチからドイツサッカー連盟のスポーツディレクターに転身した。
2011年9月に古巣バイエルンのアシスタントコーチとして指導現場に復帰すると、約2ヶ月後にはニコ・コヴァチの後任として監督に正式就任する。そして、2019/20シーズンはバイエルンを国内リーグ8連覇に導き、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)での全勝優勝も達成するなど輝かしい成績を残した。
結局バイエルンを率いたのは2シーズンだけだったが、2年連続でブンデスリーガ制覇を成し遂げて2021年夏に退任。直後に開催されたEURO2021終了後にドイツ代表の監督となった。
国内で絶対的な地位を築くバイエルンの選手を中心にチームができるドイツ代表にとって、フリック監督は理想的な存在と言えるだろう。レーヴ監督のアシスタントコーチ時代に指導した経験のある選手が少なくなっている中、2年前までクラブで共に仕事をしていた選手たちがいることで戦術の浸透やマインドの共有などの様々な作業がスムーズに進む。
ただ、今季はブンデスリーガでバイエルンの調子がやや悪く、その流れがドイツ代表にも反映されてしまっている。ワールドカップの舞台で再び頂点に立つためには、バイエルン所属経験のある選手にこだわらない選手起用が必要かもしれない。
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