圧倒的な破壊力にイランも守備崩壊

今回のイングランド代表は本当に一味違うのかもしれない。優勝候補の一角とされるイングランドは、ワールドカップ・カタール大会初戦のイラン戦で見事なゴールラッシュを披露した。

序盤から若手MFジュード・ベリンガムらが躍動し、面白いようにボールが繋がって6ゴールを奪取。ベリンガム、ブカヨ・サカなど若手が得点を決めたのも大きく、抜群のスタートだ。

イングランドが目指すのは1966年大会以来となる優勝だが、敗れたイラン代表監督カルロス・ケイロスは今のイングランドを歴代最強クラスと絶賛する。

「個人的には、サウスゲイトが代表に組み込んだ新しい世代はおそらく最も才能があり、1966年以降では最も競争力のあるイングランド代表だよ。彼らは非常に機能的であり、現実的だ。非常に危険なチームだ」(英『Daily Mail』より)。

結果だけを見るならば、近年のイングランドはガレス・サウスゲイトの下で安定した成績を残している。4年前のロシア大会はベスト4、昨夏のEURO2020は準優勝となっており、メジャートーナメントで継続的に上位へ顔を出せているのは自信になっていることだろう。

サウスゲイトの手腕やメンバーの選考基準には賛否両論あったが、DFハリー・マグワイアもFWラヒーム・スターリングもイラン戦では結果を残してみせた。2失点は喫したものの、理想に近いスタートを切ったイングランドはこのまま頂点へ駆け上がれるか。それだけの力はあるはずで、ケイロスの評価も間違いではないだろう。