大活躍のクルトワ

MATCH 09 グループF 第1節 2022年11月23日 22:00キックオフ(会場:アフメド・ビン・アリー・スタジアム)
ベルギー 1-0 カナダ

前回大会では決勝トーナメントで日本と激闘を演じたベルギー。3位で終えた前回を超える成績に期待されているカタールW杯の初戦は、確実に勝点3が欲しい一戦となった。対する9大会ぶりの出場となったカナダも番狂わせを狙いにアグレッシブに攻めていく。

序盤から優位に立ったのはカナダだった。7分には右サイドの敵陣深くからリッチー・ラリアが右足でニアサイドへクロスを供給する。アルフォンソ・デイビッドが右足で合わせるが、ベルギーDFのブロックに遭う。さらにそのCKからブキャナンがボレーシュートを放つと、カラスコがブロックする。しかしボールはカラスコの手に当たったとして、主審のオンフィールドレビューの末にハンドの判定。11分にカナダがPKを獲得する。

絶体絶命のピンチを招いたベルギーだったが、立ち塞がったのは守護神だった。キッカーのアルフォンソ・デイビスが左へとシュートを打つものの、ティボー・クルトワが好セーブで防ぎ切る。

[W杯マッチ09]クルトワが好守連発&PKストップの大活躍 虎の子の1点を守り切ったベルギーが辛勝スタート
絶体絶命の危機でPKを止めた photo/Getty Images

ベルギーは守護神の好守によって失点の大きなピンチを防ぐ。ただ、その後も13分には高い位置でボールを奪われ、シュートを打たれる。さらに30分にはペナルティエリア内でジョンストンにも決定機を作られるが、どちらもクルトワのセーブで失点を許さない。

そして迎えた44分、最終ラインのトビー・アルデルワイレルトがディフェンスラインの裏へロングボールを供給する。ミシー・バチュアイが抜け出すと、カナダ守備陣のマークを振り切り、ペナルティエリア中央から左足を一閃。劣勢だったベルギーがゴールネットを揺らし、先制に成功する。

後半は勢いを取り戻したベルギーと、前半の高いインテンシティーをぶつけ合う展開に。両者一進一退の攻防を繰り広げ、カナダは1点ビハインドで迎えた79分、サイル・ラリンがヘディングシュートを放ち、ゴールを脅かすもクルトワにキャッチされてしまう。守護神が高いパフォーマンスを発揮し、カナダの猛攻を凌ぎ切ったベルギーが、バチュアイの虎の子の1点を守り抜いて初戦から勝点3を奪った。

ベルギーは初戦で強さを見せており、ブラジル大会、ロシア大会に続いて初戦をモノにした。カナダも攻守にアグレッシブさを見せて連動したプレイを披露。ベルギーの選手たちを感情的にさせるなど、前回大会3位の強豪国を苦しめた。特にカナダは21本ものシュートを数えるなど、敗戦したが次に大きな期待を寄せられる初戦となったことだ。ベルギーも守護神の好守がなければ結果は分からなかった。

[W杯マッチ09]クルトワが好守連発&PKストップの大活躍 虎の子の1点を守り切ったベルギーが辛勝スタート
決勝ゴールを奪ったバチュアイ photo/Getty Images

初戦で強さを発揮したベルギー

[スコア]
ベルギー 1-0 カナダ

[得点者]
44分 ミシー・バチュアイ

[ポゼッション]
ベルギー 45% カナダ 41% 中立 14%

[シュート数]
ベルギー 9本 カナダ 21本

[枠内シュート]
ベルギー 3本 カナダ 3本

[イエローカード]
ベルギー 3枚
9分 ヤニック・カラスコ
54分 トーマス・ムニエ
56分 アマドゥ・オナナ

カナダ 2枚
81分 デイヴィス・アルフォンソ
83分 アリスター・ジョンストン

[ラインナップ]
ベルギー
フォーメーション : [3-5-2]

監督 : ロベルト・マルティネス

GK
ティボー・クルトワ(レアル・マドリード/スペイン)
DF
トビー・アルデルワイレルト(アントワープ)
ヤン・フェルトンゲン(アンデルレヒト)
レアンデル・デンドンケル(アストン・ヴィラ/イングランド)

MF
アクセル・ヴィツェル(アトレティコ・マドリード/スペイン)
ヤニック・カラスコ(アトレティコ・マドリード/スペイン)
ティモシー・カスターニュ(レスター/イングランド)
ユーリ・ティーレマンス(レスター/イングランド)
エデン・アザール(レアル・マドリード/スペイン)

FW
ケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ/イングランド)
ミシー・バチュアイ(フェネルバフチェ/トルコ)

交代出場
46分 ユーリ・ティーレマンス→アマドゥ・オナナ(エヴァートン/イングランド)
46分 ヤニック・カラスコ→トーマス・ムニエ(ドルトムント/ドイツ)
62分 エデン・アザール→レアンドロ・トロサール(ブライトン/イングランド)
78分 ミシー・バチュアイ→ロイス・オペンダ(ランス/フランス)

カナダ
フォーメーション : [3-4-3]

監督 : ジョン・ハードマン
GK
ミラン・ボージャン(レッドスター/セルビア)
DF
アリスター・ジョンストン(モントリオール)
カマル・ミラー(モントリオール)
スティーブン・ヴィトーリア(シャヴェス/ポルトガル)

MF
ステファン・エウスタキオ(ポルト/ポルトガル)
アティバ・ハッチンソン(ベシクタシュ/トルコ)
アルフォンソ・デイビス(バイエルン/ドイツ)
リッチー・ラリア(トロント)

FW
デイビッド・ホイレット(レディング/イングランド)
タジョン・ブキャナン(クラブ・ブルージュ/ベルギー)
ジョナサン・デイビッド(リール/フランス)

交代出場
58分 デイビッド・ホイレット→サイル・ラリン(クラブ・ブルージュ/ベルギー)
58分 アティバ・ハッチンソン→イスマエル・コネ(モントリオール)
74分 リッチー・ラリア→サム・アデクグベ(ハタイスポル/トルコ)
81分 タジョン・ブキャナン→リアム・ミラー(バーゼル/スイス)
81分 ステファン・エウスタキオ→ジョナサン・オソリオ(トロントFC)