元ドイツ代表MFトルステン・フリンクス氏、日本戦の敗因を分析

 森保一監督率いる日本代表は11月23日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第1戦でドイツ代表と対戦。1点ビハインドから後半に立て続けに2ゴールを挙げ、2-1で逆転勝利を飾った。元ドイツ代表MFトルステン・フリンクス氏は「まさか負けるとは……」と驚きを露わにし、日本を評価しつつ「敗戦はスキャンダルだ」と批判している。ドイツメディア「ran」が伝えた。

 前半33分、MFイルカイ・ギュンドアンのPKで先制点を献上。しかし後半、DF冨安健洋の投入とともに3バックへ変更し、攻撃的な選手を次々と送り込む。すると同30分にMF堂安律、同38分にFW浅野拓磨がゴールを奪い、2-1と逆転勝利を手繰り寄せた。

 フリンクス氏は「しっかり受け止めないといけない。まさか開幕戦で負けるとは思っていなかったよ。70分まで、かなりいいプレーをしていたし、チャンスも作っていて、リードに値した。批判できるのはチャンスの少なさだ」と指摘している。

 さらに先制し、チャンスを作りながらも追加点を奪えずにいた展開を嘆き、「ゴール前では氷のように冷静でなければならない。クローゼのような本物のゴールスコアラーがいなかった」と言及。2006年のドイツW杯で得点王に輝き、W杯通算16ゴールをマークしたFWミロスラフ・クローゼのようなストライカーが不在だったと付け加えた。

 また「日本のプレーヤーは正しい位置にいたし、ドイツにミスを強いていた」と分析。チームの方向性が欠如していた点について「その点は全く説明できない。でも、それがサッカーなんだ。ドイツは負けたし、敗戦はスキャンダルだ」と悲嘆している。

 27日の第2戦でスペイン代表と対戦するドイツ。日本に敗れて早くも追い込まれた形となっているなか、「日本戦で良さは70分間にわたって発揮された。それを次の試合で無理矢理にでも出さないといけない」と母国チームの奮起に期待を寄せている。(FOOTBALL ZONE編集部)