カタール・ワールドカップ(W杯)のグループA第2節、オランダ代表vsエクアドル代表が25日に行われ、1-1のドローに終わった。

セネガル代表との初戦を試合終盤のガクポ、クラーセンの2ゴールによって2-0の白星スタートを飾ったオランダ。この試合の勝利でグループリーグ突破1番乗りとなるファン・ハールのチームは初戦から先発3人を変更。デ・リフト、ベルフハイス、ヤンセンに代えてティンバー、クラーセン、コープマイネルスを起用した。

一方、、今大会の開幕戦となったホスト国カタール代表戦をエネル・バレンシアの2ゴールで2-0の勝利を飾ったエクアドル。連勝を目指す一戦ではイバーラに代えてポロソを起用した以外、同じメンバーを継続。ただ、[4-4-2]から守備的な[5-4-1]に並ぶを変えてきた。

エクアドルの初戦からの変化によって立ち上がりは互いに様子見の入りとなったが、オランダがファーストチャンスをいきなりゴールに結びつける。

開始6分、相手陣内中央でのカウンタープレスからクラーセンからボールを引き取ったガクポがペナルティアーク付近から左足を一閃。鋭い弾道のシュートがゴール左隅を射抜いた。

初戦に続くガクポのゴールで最高のスタートを切ったオランダだが、早い時間帯の同点を目指して反発力を示すエクアドルに押し返されるが、ファン・ダイクを中心に冷静に撥ね返していく。

以降はゲームコントロールを試みるオランダに対して、カイセドを中心に中盤での守備強度を高めるエクアドルが幾度となく良いボール奪取からカウンターを繰り出す。また、高い位置を取るダンフリースの背後を意識した左サイドの仕掛けからチャンスを窺う。32分にはその左サイドを起点にボックス手前でカットインしたバレンシアがニアを狙った強烈なミドルシュートを放つが、GKノペルトのビッグセーブに阻まれる。

その後もエクアドルペースで試合が進むと、前半終了間際のアディショナルタイムにはセットプレーの二次攻撃からプレシア―ドが放ったシュートをエストゥピニャンがコースを変えてゴールネットを揺らす。だが、この場面ではオフサイドポジションのポロソがGKの視界を遮ったとの判定でゴールは認められず。

前半唯一放ったシュートをゴールに結びつけたオランダのリードで折り返した試合。先制後は難しい状況が続いたファン・ハールのチームは、ベルフワインを下げてエースのデパイをハーフタイム明けに投入した。

だが、後半先にゴールをこじ開けたのはエクアドル。49分、前線からの連続プレスで相手陣内中央でボールを奪い切ってショートカウンターを発動。ボックス左でエストゥピニャンが放った強烈なシュートはGKノペルトの好守に遭うが、こぼれにいち早く詰めたバレンシアが冷静に押し込む、ガクポに続いて今大会2試合連続ゴールとした。

この同点ゴールで完全に勢いに乗るエクアドルは一息つくことなく逆転ゴールを目指す。59分には右サイド深くに侵攻したプレシアードからのマイナスクロスを、中央のバレンシアが右足ダイレクトで合わせる。DFファン・ダイクにブロックされたボールがボックス右のプラタの足元にこぼれると、得意の左足を振るが、今度はクロスバーを叩いた。

バーに救われて辛くもイーブンの状況を維持も、停滞した攻撃を一向に改善できないオランダ。デパイやガクポの個人技で局面の打開を試みるが、切り替えと守備の集結が速いエクアドルの堅守に苦戦。66分にはコープマイネルスがエリア外からようやく後半最初のシュートを放つが、これは枠を大きく外れる。

後半半ばから終盤にかけてはエクアドルにもさすがに消耗が出始めて試合は膠着状態に。何とか流れを変えたいオランダはガクポを下げてターゲットマンのヴェグホルストを投入するなど、攻撃のアプローチに変化を加えるが、この交代策も全く機能せず。

それでも、試合終盤は勢いが落ちたエクアドルの攻撃を守備陣が粘りの対応で抑え込み、試合は1-1のドロー決着となった。

試合全体を考えれば、紛れもなくエクアドルが勝ち点3に近づいていたが、オランダも泥臭く勝ち点1をもぎ取って突破に一歩前進。なお、29日に行われる最終節ではオランダがカタールと、エクアドルがセネガルと対戦し、引き分け以上で突破を決められる。

オランダ代表 1-1 エクアドル代表
【オランダ】
ガクポ(前6)
【エクアドル】
エネル・バレンシア(後4)