日本がドイツ、サウジアラビアがアルゼンチン、イランがウェールズにそれぞれ勝利

 カタール・ワールドカップ(W杯)でアジア勢の躍進が目立っている。日本代表がドイツ代表相手に2-1で勝利したことがまだ記憶に新しいなか、11月25日にはイラン代表がウェールズ代表に2-0で勝利を収めた。

 イランはグループリーグB組初戦でイングランド代表に2-6と大敗と苦しいスタートを切った。迎えた第2戦のウェールズ戦は再三チャンスを作りながらも得点が奪えないもどかしい展開となった。

 そうしたなかで、試合の流れを変えたのは後半39分だった。カウンターで抜け出したFWメフディ・タレミがエリア外に飛び出したウェールズGKウェイン・ヘネシーに倒された。主審は初めファウルでイエローカードの判定を下したが、オンフィールドレビューの末に判定をレッドカードに変更。今大会初の一発退場でイランは数的優位を得た。

 すると後半アディショナルタイムにMFルーズベー・チェシュミ、MFラミン・レザイーアンが立て続けにゴールを奪い、2-0で勝利した。イランにとっては決勝トーナメント進出に向けて価値ある一勝。英公共放送「BBC」は「初戦でイングランドに6-2で敗れたチームとは見違えた。ベスト16進出に向けて新しい息吹を与える勝利にふさわしかった」とイランの戦いぶりを絶賛した。

 このイランのほかにも、サウジアラビア代表と日本代表がそれぞれアルゼンチン代表とドイツ代表に逆転勝利を収めるなど今大会はアジア勢の活躍が目立つ。SNS上でも「アジアの隆盛だ」「アジアのチームはイケてる」とアジア勢の躍進を称賛する声が多く上がっている。

 直近2大会で決勝トーナメントに進出したのは前回のロシアW杯での日本のみ。初のカタール開催となった今大会は、より多くのアジア勢が勝ち上がることができるだろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)