スペイン戦の前日会見にフリック監督単独で出席 練習場から長距離移動で選手は不在
ドイツ代表のハンジ・フリック監督は、11月26日にカタール・ワールドカップ(W杯)のスペイン代表戦に向けた前日会見に出席。この場にドイツ代表選手の姿はなく、国際サッカー連盟(FIFA)から罰金処分を科される可能性があると英紙「ガーディアン」が報じた。
23日のグループリーグ初戦で日本に1-2と逆転負けを喫したドイツ。27日にスペインと対戦するなか、前日会見の席に座ったのはフリック監督のみだった。記事では「ドイツ、スペインとの重要な一戦に向け、FIFAに反抗してフリックが単独で取材対応」と伝えている。
監督と選手は試合前日の記者会見に臨むのが通例となっており、今大会はドーハにあるFIFAのメインメディアセンターで記者会見が行われている。記事では「ドイツは、カタール北端の練習場から往復210キロの移動となる。スペイン戦で敗北すれば、ほぼ確実に大会から姿を消すことになると分かっているフリックにとって、最も負荷のかかる任務に備えるいい方法とは言えない。そこで彼は1人で現われたのだ」と説明を加えた。
フリック監督は「3時間かけて来ることを選手に求められない。とても重要な試合だから、1人で来てやると言ったんだ」と明かしている。全員での練習を重視し、FIFAからの罰金処分も辞さないという。「記者会見がもっと近くで行われていれば、選手も来ることができたはずだ」と指揮官は言い添えた。ドイツサッカー連盟は記者会見場の移動を求めたが、FIFAは前例を恐れて拒否したという。規定に沿えばドイツは罰金処分を受けることになる。
背水の陣でスペイン戦に臨むドイツ。結果次第でグループリーグ敗退の可能性もあるなか、勝利をもぎ取ることができるだろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)