初戦ドローのモロッコ、欧州の強豪ベルギーと対戦
カタール・ワールドカップ(W杯)のグループリーグF組の第2戦が11月27日に行われた。初戦ドローのモロッコ代表が欧州の強豪ベルギー代表を2-0で撃破するジャイアントキリングを起こした。この試合で日本の山下良美審判員が今大会3試合目の第4審判を務めた。
ベルギーは勝利したカナダ代表との初戦からスタメン3人を入れ替え。キャプテンを務める兄MFエデン・アザールと弟のMFトルガン・アザールが兄弟揃ってスタメンに名を連ねた。
前半からピッチの至るところで球際の激しい競り合いが繰り広げられ、均衡した展開で試合は進んだ。ベルギーはMFケビン・デ・ブライネやE・アザールにボールを集めて局面の打開を図るが、モロッコの固い守備がそれを許さなかった。
前半アディショナルタイムには右サイドからモロッコMFハキム・ツィエクが蹴ったFKがGKティボー・クルトワの手を弾いてゴールネットを揺らしたが、ゴール前に飛び込んでいたDFロマン・サイスのオフサイドが取られ、先制はならなかった。
しかし後半28分、モロッコが今度は左サイドの角度のない位置でFKを獲得。途中出場のFWアブデルハミド・サビリがニアサイドを狙ってシュート性のボールを蹴り込むと、そのままゴールイン。モロッコがリードを奪った。
追いかける展開となったベルギーは同36分に負傷明けでグループリーグ出場が危ぶまれていたFWロメル・ルカクを投入。反撃を仕掛けたが、集中力を保ったモロッコディフェンスに跳ね返された。
するとアディショナルタイムにはツィエクのアシストからMFザカリア・アブクラルが追加点をゲット。試合は完全に決定づけた。
試合はそのまま2-0で終了した。ベルギーは勝てば決勝トーナメント進出決定の一戦で痛恨の黒星。一方、FIFAランキング22位のモロッコが同2位の格上ベルギーから待望の今大会初勝利を挙げた。(FOOTBALL ZONE編集部)