11月27日のカタール・ワールドカップ第2戦で、日本はコスタリカに0-1で敗れた。第1戦でドイツから奪った歴史的白星を、その決勝ゴールでもたらした浅野拓磨は、この日は後半開始から登場。チャンスに絡んだものの、1点が遠かった。

上写真=浅野拓磨は後半から出場、攻撃のスイッチを入れた(写真◎Getty Images)

■2022年11月27日 カタールW杯E組(アフメド・ビン・アリー)
日本 0-1 コスタリカ
得点者:(コ)ケイシェル・フジェール

「チームを前向きにプレーさせる」

 第1戦で57分に登場してから逆転ゴールを決めて、ドイツを下した歴史的勝利の立役者、浅野拓磨。続く第2戦では後半開始から登場した。

 守備時に5バックで堅く締めてきたコスタリカに対し、前半は1トップに上田綺世が入ったが0-0。後半からは初戦と同じように3-4-2-1の布陣にシフトし、浅野はその上田に代わって最前線に立った。

「自分がピッチに出たら、スペースに出ることと、前線で体を張ってチームを前向きにプレーさせることを特に意識して入りました。前半なかなかそれがうまくいかず、難しかったと思うので、後半はやっていかなければと」

 入ってすぐ、1分もたたないうちにビッグチャンスを演出した。守田英正からの縦パスを受けると、そのまま前に走ってきた守田に預ける形で抜け出させ、シュートを導いている。48分にも遠藤航のミドルシュートがブロックされたこぼれ球を山根視来がクロス、これにヘッドで飛び込んで襲いかかった。70分には守田からの縦パスをフリック、伊東に真ん中を割らせてファウルを誘い、絶好のポジションでFKを得た。そして88分のビッグチャンスでは、三笘薫が左サイドを破って折り返したボールを鎌田大地がシュート、こぼれ球に詰めたがわずかに及ばなかった。

 浅野が入って攻撃に躍動感が増したのは確かだ。それでも、勝てなかったもどかしさばかりが残る。

「チャンスはあったとは思いますけど。ビッグチャンスがなかなか作れなかった。しっかりボールを握りながら、チャンスも作れていたので、あとは最後のところ、決めきるところがチームの課題として出ました」

 だからこそ、0-0で閉めるべき試合だったとも言える。

「まずチームとしては無失点を貫くというところが第一で、もちろん勝ち点3を取りに行ったけれど、勝ち点1でも僕たちはまったく問題ない試合でした。それができなかったのは、もっともっとやれたことはあったのかなと思います」

 浅野のゴールというドイツ戦の再現はならず、0-1の黒星。

「もうやるしかない。切り替えて次に、しっかり勝ち点3を取りにいかないといけないと思います」

 スペインを相手にもう一度、そのスピードで勝負をかける。

[ アルバム : 【写真】88分、三笘薫が左サイドをぶち抜いて作ったチャンスで最後は浅野拓磨も飛び込むが、わずかに触れず(写真◎Getty Images) はこちら ]