珍事となった

FIFAワールドカップ・カタール大会グループFで波乱が起きた。前回大会3位のベルギーがモロッコに敗れたのだ。モロッコは0-2と今大会初勝利を記録しており、W杯では24年ぶりの白星となった。1998年フランス大会でのスコットランド戦以来のことであり、モロッコの歴史が動くことに。

そんな快挙の裏ではあるアクシデントが起こっていた。それが突然のGKの先発変更である。当初のモロッコの先発は初戦クロアチア戦と同じであり、GKにはセビージャのヤシン・ブヌが入っていた。フォーメーションの映像でもGKとしてブヌが出てきており、国歌斉唱時もピッチに立っている。しかし試合が始まってみると、モロッコのゴールマウスを守っているのは、12番のムニル・エルカジュイだった。

西『SPORT』によると、ブヌはウォームアップ後に「気分が悪くなった」ため急遽先発を変更することになったようだ。クロアチア戦で負傷しており、ピッチに戻ってきたが万全の状態ではなかったようだ。

頼れる正守護神を失えば守備陣が安定感をなくすことになっても仕方ないが、モロッコはこの試合でクリーンシートを達成している。しかも2試合連続であり、2試合消化して失点していないのはモロッコとポーランドの2カ国のみだ。

出番を与えられたエルカジュイは落ち着いて最後尾からチームを支えている。ベルギーが思ったよりも驚異的ではなかったということもあるが、3セーブを記録して失点を防いだ。ボックス外から強烈なミドルシュートが飛んでくる場面もあったが、こぼさずセーブしている。

「ムニルには感謝している。素晴らしい仕事をしたからね」

試合後、指揮官であるワリド・レグラギが突然の先発起用に応えたエルカジュイを称賛している。大舞台での起用も33歳の大ベテランは慌てておらず、こういった頼れるベテランの存在がチームを強くしているのだろう(データは『SofaScore』より)。