「FIFA ワールドカップ カタール 2022」グループE・第2節、0-1でコスタリカ代表に敗れた日本代表。1勝1敗得失差0でスペインに次ぐ2位にいるものの、次節スペイン戦で負ければグループステージ敗退が決定、引き分けでも状況次第で決勝トーナメントに進出できない可能性が出てきた。「ドーハの歓喜」から一転、背水の陣となったスペイン戦について、堂安は「最高の状況」と表現した。

【映像】スペイン戦について熱い思いを語る堂安律


-コスタリカ戦でスタメン出場。こみ上げるものはあったか。

 緊張はありました。最初から出るということは2、3日前からわかっていたので入念に準備してましたが、こみ上げるものは、1試合目よりは多少ありました。

-スタメンでいくと言われた時の気持ちは。

 準備はしていたので、特に驚きはなく、変な高揚感や高ぶることもなく。冷静に準備できていたと思います。

-コスタリカ戦、引いてくる相手に対しての難しさは感じたか。

 引いてくる相手でしたし、5バックということで守りを固められました。かなり難しい展開にはなってましたけど、ボールを持てている分あまり大胆さがなかった印象があるので、ボールを持っていていける時には仕掛けたほうが良かったと思います。少しボールポゼッションし過ぎたなというイメージはあります。

-チーム内で、引き分けでもいい、または勝たなければ、という点での意思統一はできていたのか。

 1戦目から試合前にチーム全員で統一しようということで、どういう狙いでいこうとかコミュニケーションはとっていました。そういう意味では、前半0-0はプランどおりでしたし、悪くなかったと思います。でも後半、最低でも勝ち点1を取らなくてはいけないという状況なのに途中で欲が出て、この相手には勝ち点3を取らなくちゃいけないという焦りも出てきたと思います。その隙をつかれたという印象です。

-ピッチ上で確認したり、声をかけあったりは。

 僕は70分くらいまで出ていて、その時はコミュニケーション取っていました。

-勝てばいいというシンプルな状況についてはどう思うか。

 自分たちが招いてしまった状況ではあるけれど、ポジティブに捉えれば最高の状況だなと思います。日本時間は朝の4時ということで、かなり難しい時間にはなりますが、このおいしい状況、最高な状況は日本国民なら観てくれると思うので、その期待に応えたいです。これで燃えない男は、このメンバーにはいないと思うので、本当に全力を出し切りたいなと思います。

-スペインに勝たなければいけないという状況は“最高”なのか。

 僕だけではないと思います。普通の感覚とは違った26人がここにはいるので。日本を背負ってここに来ているわけですし、ここで縮こまっている人間はいないと思います。

-敗戦の後、チームはすぐに切り替わったのか。

 もちろん、ストレスは溜まっていたし、フラストレーションもあったと思いますけど、このW杯の舞台で振り返っている時間はないと経験のある選手たちが言ってくれた。戻ってこない時間なので、前だけ向いていこうということを色んな方が言ってくれたので、ついていきました。

-ベテラン選手のふるまいはどう思うか。

 頼もしい限りです。彼らがいなかったらと考えると…ダメなんでしょうけど、心細いなとは感じます。やっぱり経験というのは必要なんだなと感じさせられています。

-スペインvsドイツの試合を観て、どこに勝機を見出したか。

 ボールを保持したがるスタイルなので、ボールを持たせながら守備をする時間が長くなります。コスタリカ戦もそうでしたが、僕たちはボールを奪取した後の質が悪かったので、スペイン戦はボールを持つ時間が少なくなる分、さらにその部分のクオリティが重要になってくる。ボールを取った後、どれだけ攻撃の時間を増やして、うまくカウンターでチャンスを作れるかというのが課題だと思います。

-昨年、オリンピックで負けた悔しさを晴らしたいという思いはあるか。

 クオリティは違えどスタイルはわかっているつもりですし、オリンピックでも国を背負って戦ってそれで負けてしまった以上、同じ相手に1年で2回も負けられない。覚悟を持って臨みたいと思います。

-日本で吉報を待つサポーター、現地のサポーターに向けて一言。

 日本の皆さんは、もう一度夢を見させてくれと願っているでしょうし、ここでスペインを倒して、奇跡じゃなくて必然だったと国民の皆さんに思ってもらえるように、僕たちは準備をする。試合時間が朝4時なので起きるのがつらいと思いますけど、本当に力になるので是非応援してくれたら嬉しいです。

-スペイン戦で、どんなパフォーマンスを見せたいか。

 4年間準備していたことを出すだけだと思います。みんなに、真のエースだと思ってもらうためには結果しかないと思うので、その準備をしていくだけです。

-それは、得点にこだわりたいということか。

 はい

(『ABEMANEWS』より)