アメリカ代表のグレッグ・バーホルター監督が、試合を前にしてイラン代表に謝罪した。

カタール・ワールドカップ(W杯)でグループBに入っているアメリカ。現在2分けとなっており、最終戦では2位のイラン代表との決戦が待っている。

勝てばラウンド16に進める状況、引き分け以下で敗退が決定するという分かりやすい状況での一戦は29日に行われるが、試合を前にイランに対して謝罪をしたのだ。

その理由は、インスタグラムの投稿にあった。

アメリカサッカー連盟(USSF)は前週末、イラン人女性の権利を求める抗議デモへの連帯を示すものとして投稿。その際に、イスラム教の全知全能の神である「アッラー」を意匠化した国章がないイラン国旗の画像を投稿して騒動を巻き起こしていた。

イランサッカー連盟(FFIRI)は、この件に怒りを示し、国際サッカー連盟(FIFA)にアメリカ代表への処分を求めていた。なお、その画像はすでに削除されている。

この騒動を受け、バーホルター監督は試合を前にした会見で謝罪。監督や選手らは投稿される内容は知らなかったとし、外部で起きたことだと言及。ただ、謝罪しないというわけにはいかないと感じたと理由を語った。

「我々にはコントロールできないことがある。我々はこれらの外部の問題に焦点を当てていない」

「私にできることは、選手とスタッフを代表し、謝罪することだけだと思っている」

「我々のフォーカスは試合にあるが、無関心だと思われたくなかった。もちろん、我々の考えは、イランの人々、国全体と共にある」

ピッチ外の出来事で問題が起きてしまったアメリカ。ピッチ上では勝った方が決勝トーナメント進出になるという状況だが、果たしてどのような戦いになるだろうか。