10番の左足に要注意
2022年の4月に現在開催中のFIFAワールドカップ・カタール大会グループステージの抽選会が行われた。日本はスペイン、ドイツ、大陸間プレイオフの勝者(コスタリカ)と同組となり、国内では悲しむ声と喜ぶ声の二つが聞こえてきた。
悲しむ声の意図はグループステージ突破が難しくなるからだろう。日本はベスト8入りを目指しているが、このグループであればグループステージ敗退もあり得る。
対する喜びの声は、強豪国であるスペインやドイツと対戦する機会が与えられたからだ。基本的に日本が欧州や南米の強豪と対戦する機会は少なく、とくに欧州ではUEFAネーションズリーグがスタートしたことで、代表ウィーク期間内にゲームを組むことができなくなっている。
そのため日本がスペインやドイツのような国と対戦するにはこういった国際舞台しか機会がない。
日本が第3戦でぶつかるスペインは東京五輪以来の対戦となる。正確にはフル代表ではなくU-24なのだが、当時のメンバーにはウナイ・シモンやパウ・トーレス、エリック・ガルシア、ペドリ、ダニ・オルモ、マルコ・アセンシオ(AO枠)と現在カタールで戦っているメンバーが多い。そのため前回敗れた日本としてはリベンジに燃えている選手が多いだろう。
スペインに対し日本が注意すべき点はいくつもあって挙げればキリがないのだが、アセンシオの一発だけにはもうやられたくない。
東京五輪での準決勝日本対スペインは延長まで進み、115分にアセンシオのスーパーゴールが決まって日本は3位決定戦に進むことになった。それまではスペインの攻撃を防いでいただけに、アセンシオの一発に日本は沈められてしまった。
アセンシオは今季所属元のレアル・マドリードではプレイタイムの限られた選手だが、W杯ではここまで2試合連続で先発している。コスタリカ戦でゴールを決めており、試合勘のなさを期待するのは難しそうだ。
細かいパスをつないで組織的に攻めてくるスペイン。アセンシオはその中で一際輝く個として活躍しており、ルイス・エンリケ監督に重宝されている。日本の天敵であり、東京五輪の再現だけはさせたくない。