日本はスペインに2-1で勝利 ドイツはコスタリカに勝利も得失点及ばず敗退

 日本代表は現地時間12月1日、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループ最終戦でスペイン代表と対戦し、2-1と逆転勝利。これにより、勝ち点6のグループ首位突破で決勝トーナメントへの進出を決めた。米紙は「W杯のカオスな日」と見出しを打ち、グループEの熾烈な争いに注目している。

 日本はスペインに勝利した場合は無条件でグループリーグ突破、引き分けの場合は同時刻に開催しているドイツとコスタリカの試合結果次第という状況で最終戦を迎えた。しかし試合開始早々の前半11分、DFセサル・アスピリクエタのクロスに合わせたFWアルバロ・モラタのヘディング弾で先制点を許す厳しいスタートとなる。

 しかし、後半頭からMF堂安律、MF三笘薫を投入すると、日本が世界を驚かす反撃を見せる。後半3分、ボールを保持したGKウナイ・シモンに対してFW前田大然がハイプレスを掛けると、相手の中途半端なクリアをMF伊東純也が競り合ってルーズボールとなったところを堂安が拾い、ペナルティーエリア手前から左足を一閃。ゴール右に突き刺して同点弾を奪った。

 そして直後の後半6分、右サイドから堂安がグラウンダーのボールを放り込むと、ファーサイドに走り込んだ三笘が折り返し、MF田中碧が詰めてネットを揺らす。最初はゴールラインを割ったと判定されたものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の確認の結果、ゴールライン上に残っていたと判定され、得点が認められて逆転に成功した。

 その後、FWマルコ・アセンシオ、DFジョルディ・アルバら主力を投入した“本気モード”のスペインの猛攻を受けるも、ソリッドな守備で凌ぎ切った日本が2-1で勝利。一方、他会場のドイツとコスタリカの試合では、一時コスタリカがリードを奪ったことで、日本とコスタリカの突破、スペインとドイツの敗退という展開にもなり、グループEは今大会最大の激戦を繰り広げることになった。最終的には、ドイツがコスタリカに4-2で勝利したものの、勝ち点4の得失点差でスペインが2位、ドイツが3位に終わった。

 米紙「ワシントン・ポスト」も「W杯でカオスな日」と見出しを打ち、グループEの一進一退に注目。また、「スペインは安堵しながらもしかめ面を見せていた一方、歓喜に沸いた日本は狂ったようにハグを交わした。また、一部の日本人サポーターは泣きじゃくっていた。それは素晴らしい涙だ」と、試合後の様子も説明している。日本は同点に追い付かれた場合、ドイツに追い抜かれてグループリーグ敗退となっていただけに、一分一秒も見逃せない緊迫感溢れる展開が海外メディアで反響を呼んでいた。(FOOTBALL ZONE編集部)