カタールワールドカップのグループステージ最終戦が現地1日に行われ、サッカー日本代表はスペイン代表に2-1で逆転勝利を収めた。

 他会場で開催された同組の試合では、ドイツ代表がコスタリカ代表に4-2で勝利。その結果により、日本代表はグループ首位での決勝トーナメント進出を果たした。

 わずか3分間。電光石火の逆転劇だった。スペイン代表に先制を許していた日本代表は、ハーフタイム明けからMF堂安律とMF三笘薫を投入。すると48分に堂安が鮮烈なミドルシュートで同点ゴールを奪い、直後の51分には三笘のアシストからMF田中碧が逆転ゴールを挙げた。

「後半、相手がちょっとふわっと入った雰囲気があったので、そこはチャンスだなと思っていました。一発(脚を)振るのは、最初の1分くらいにちょっと感じていたので、狙い通りでした」

 FW前田大然がスペイン代表GKウナイ・シモンに猛烈なプレスをかけ、雑に蹴り出させると、FW伊東純也がヘディングで競り合い、こぼれ球は堂安のもとへ。サムライブルーの背番号8は巧みなコントロールから左足を一閃。ペナルティエリア手前から放たれたミドルシュートはGKの手をかすめてゴールネットに突き刺さった。

「何であそこでフリーになったかわからないくらいフリーだった。あそこでフリーにさせると堂安律は危ないので、決めました」

「ドイツ代表戦での得点を『ただのごっつあん(ゴール)だろ』と言う人もいましたけど、『うるせえな』と思っていたので。こうして結果で黙らせることができてよかったと思いますし、今日くらいはみんなに称賛してほしいなと思います」

 前半はなかなかプレスがかからず、日本代表は自陣に押し込まれ、絶えずスペイン代表の猛攻に晒された。その状況を覆すべく投入された堂安は「後半は僕と(鎌田)大地くんなども含めて、前から(プレスに)行こうと決めていた。多少剥がされても、スプリントで戻れば問題ないとハーフタイムに話し合いました」と明かす。

「まさにその通りで前からアグレッシブに行って、最初の20分はゲームを巻き返した。パーフェクトなスタートでした」

 後半に入って一気に逆転した日本代表は、前半と打って変わって、スペイン代表にほとんどチャンスを作らせず試合を進めていく。他会場の結果が目まぐるしく移り変わり、スペイン代表が再びギアを上げてからは苦しい戦いを強いられたが、最後まで追加点を許さず耐え切った。

 第2戦でコスタリカ代表に0-1で敗れた2日後の取材で、堂安は「僕たちが積み上げてものがゼロになることはないですし、もう一度、この状況でこそ自分たちを信じることが必要」と説いていた。「気合いを見せろ」と自分自身にも言い聞かせた。

「(ドイツ代表戦の勝利が)奇跡ではないというのを示さなければいけなかったですし、日本サッカーが間違いなくステップアップしていることを見せなくてはいけなかった」

 そう語った堂安は「今日(の結果)で、少なからず『必然だった』と思ってくれる人がいると思います。ボールは支配されていましたけど、あれは1つの戦術。日本サッカーは間違いなくステップアップしていると思います」と、2大会連続の決勝トーナメント進出を果たした森保ジャパンに手応えを感じている。

「間違いなく言えるのは、この大会に賭ける思いは人一倍あったということ。悔しい思いをしていた分、俺からしたら必然かなって。こんなに悔しい思いをしていた分、少しくらい返ってこないと人生不平等だなと思うので、良かったと思います」

 今の堂安はコンディションが抜群にいいように見え、それによって自信も深めている。攻守にわたるプレーの安定感と躍動感は日本代表でも随一だ。好調を維持したまま「新しい景色を」見るための決勝トーナメントに挑むことができるだろうか。

(取材・文:舩木渉)

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