【FIFA ワールドカップ カタール 2022・グループE】日本2-1スペイン(日本時間12月2日/ハリファ インターナショナル スタジアム)

FIFAワールドカップ・カタール大会のグループリーグ最終戦でスペイン代表に2-1と勝利。MF堂安律(SCフライブルク)とMF田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)のゴールでW杯優勝候補スペイン代表に金星をあげた。

【映像】日本に敗戦後、呆然とするペドリ(2:33:53頃)

前半の圧倒的なスペインペースだったが、後半に一気に逆転を許す展開を茫然と振り返ったのが、スペイン代表のMFペドリだ。

ペドリは、若干20歳でバルサと代表で攻撃の中心として君臨している。未来のバロンドールとの呼び声も高い。卓越したスキルはもちろんのこと戦術眼のインテリジェンスや大舞台でも物おじしない強心臓も魅力の一つだ。ペドリには、143憶円の市場価格と言われている。

スぺイン紙『MARCA』によれば、後半に流れが変わる展開となるも、ペドリは、「疲労の問題ではない。彼らは多くの交代選手を送り込んで、インテンシティが高くなった。疲れていたからじゃない。パスにもっとリズムを与えるべきだった。個人的にスコアボードを見たのは、僕たちが敗退なるか、得点しなければならないかを確認するためだ」と語った。

ペドリが鏡としてアイドル的な存在としているイニエスタも、スペインのインタビューでも、試合前に警鐘を鳴らしている。

「コスタリカ戦を間違えた日本は、スペイン戦をリベンジの場と思っている。彼らが目指しているのは決勝トーナメントに進むことじゃない。サムライの誇りを取り戻すことだ。彼らは大いなる闘志を持ってスペインに向かってくるだろう。日本の集中力はすばらしい。そして強く優秀だ。ドイツに聞いてみるといい」

イニエスタの警告通り、スペイン代表は、日本代表に逆転負けを喫した。

他にも日本戦を振り返ったスペイン代表のコメントを紹介する。

・ブスケツ選手

「試合ではすごく嫌な感じはしていた。日本は僕らのパスを封じ込め、チャンスを作らせてくれなかった。次はモロッコとの試合だし、それも難しい試合になるとは思っている」

・アスピリクエタ選手

「こんな敗戦の後は、気楽に構えるのなんて無理だけど、最大の自信を持って、次に向かわないと」

・パウ・トーレス選手

「1番で通過していい気分を味わいたかったけど、後半はよくなかった。勝ちたかったけど、次に備えないと」

スペイン代表は、日本に続く2位で決勝トーナメントに進出したが、2010年のワールドカップ制覇以降、長らくベスト8の壁を超えられていない。ゲーム支配力は32か国でトップクラスだが、前線のエースストライカー不足が深刻な問題となっている。

絶対的なストライカー不在の中、スペインの躍進を牽引するのは、やはり18歳のガビ、20歳のペドリの若手コンビになるだろう。バルセロナに所属するふたりの相性は抜群で、代表ではルームメイトだ。ラッキーボーイが現れなければ、スペイン代表の2度目のワールドカップ制覇は厳しい。そんな閉塞感を打ち破るペドリのファンタスティックなプレイに期待しよう。

(ABEMA/FIFAワールドカップ カタール 2022)