韓国が勝ち点4でウルグアイと並び、総得点で上回る

 カタール・ワールドカップ(W杯)は現地時間12月2日にグループリーグ最終戦が行われ、韓国代表はポルトガル代表に試合終了間際の決勝ゴールで2-1の勝利を奪い、ポルトガルが首位、韓国が2位で決勝トーナメントへと進出した。

 ポルトガルは2連勝で決勝トーナメント進出を決め、この韓国戦にはFWクリスティアーノ・ロナウドらの主力が半数ほど、出場機会の少なかった選手が半数ほどというターンオーバー起用に。第2戦ガーナ戦で試合終了後にレッドカードを提示されたパウロ・ベント監督がベンチ入り停止処分の韓国は、勝利して別会場の結果を待つ以外に突破の可能性がない状態で始まった。

 先にゲームを動かしたのはポルトガルだった。前半5分、右サイドのタッチライン際に大きく開いたロナウドに最終ラインからのロングボールが届くと、そのまま縦に突破。中央への丁寧な折り返しをFWリカルド・オルタが蹴り込んで先制した。

 しかし韓国も前半27分、左サイドのコーナーキックを得ると、ニアサイドで両チームの選手が競った背後でロナウドが顔を背けて避けるような仕草を見せ、背中に当たったボールがゴール前への絶妙アシストに。このこぼれ球を昨年までJ1ガンバ大阪でプレーしたDFキム・ヨングォンが押し込んだ。

 1-1で迎えたハーフタイムには、別会場でウルグアイ代表がガーナ代表をリードしているという情報があり、勝利すれば突破の可能性が高まったことで韓国は後半の戦いでギアが上がった。

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のゲームで左目付近の骨折があり、患部を安定させる手術を受けフェイスガードを装着して出場しているエースFWソン・フンミンに加え、負傷を抱えて2試合欠場したFWファン・ヒチャンも後半20分に投入。イングランド・プレミアリーグでプレーする両アタッカーを中心に圧力を掛けた。

 しかし、ボールキープの能力が高いポルトガルに対し、思っていたほどの攻撃回数を作れなかった印象の韓国だが後半アディショナルタイムの突入直後、相手コーナーキックから一気のカウンターに。ソン・フンミンがドリブルで運ぶとボールをキープし、ファン・ヒチャンにスルーパス。これを冷静に蹴り込んで韓国が2-1の勝利を収めた。

 別会場ではウルグアイが2-0でガーナに勝利したが、韓国とウルグアイは勝ち点4の得失点差0で並んだものの、総得点で上回った韓国が土壇場で2位通過。勝ち点6で首位のポルトガルとともに決勝トーナメントへと駒を進めた。(FOOTBALL ZONE編集部)