韓国代表のエースFWソン・フンミンが劇的な決勝トーナメント進出に感極まった。
韓国は2日、カタール・ワールドカップ(W杯)グループH最終節のポルトガル代表戦を2-1の逆転で制した。これにより、ガーナ代表、ウルグアイ代表を退けて逆転での2位通過を決めた。
すでに突破を決めている首位ポルトガルは大幅にターンオーバーを敢行したものの、地力の差によって守勢を強いられた韓国。
それでも、DFキム・ヨングォンのセットプレーからのゴールによって同点に追いついて試合を折り返すと、後半終了間際の91分にはソン・フンミンの見事なドリブルの運びからのスルーパスに反応した途中出場のFWファン・ヒチャンのゴールで逆転に成功。優勝候補相手の会心の勝利で2010年大会以来の決勝トーナメント進出を決めた。
試合終了直後にはフェイスガードを脱ぎ捨て人目はばからずに涙を流し、やや遅れてタイムアップを迎えたガーナvsウルグアイの結果を確認した際には再び感情を爆発させたソン・フンミン。
同試合後のインタビューでも溢れる感情を隠すことなく率直な思いを語った。
「信じられない試合だったよ。僕らは負けるに値するものではなかったし、ポイントを獲得するに値したと思っているよ。とても困難な状況で冷静さを失わずにプレーする必要があったけど、僕らは最後にやり遂げた」
「とても誇りに思うし、とても幸せだよ。僕らがフットボールを愛しているのは、こういった感情のためなんだ。フットボールは、小さなチームが大きなチームに勝つことができる素晴らしいスポーツだ。僕らと同じように日本も素晴らしいことを達成した」
また、大会前に負った左眼窩底骨折の影響でこのグループステージでは本来のパフォーマンスを見せられなかったことを自覚するエースは、自身を支えてくれたチームメイトを称賛。さらに、ラウンド16で対戦が決定した優勝候補ブラジル代表戦に向けた意気込みも語っている。
「仲間を誇りに思うよ。僕は喜びで泣いているんだ。僕らはこの瞬間を長い間待っていて、それを信じていた。自分のベストを尽くすことができなかったときもあったけど、義務を果たせなかったときにカバーしてくれたチームメイトに感謝しているよ」
「ラウンド16に到達することが僕らの目標だったけど、今ではより高い目標があり、それを達成するためにベストを尽くすよ。特に、今、フットボールでは何が起こるか誰にも分からないからね。ブラジルを倒すチャンスもあると思うし、ベストを尽くすよ」