FIFAワールドカップカタール2022・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)が3日に行われ、オランダ代表が3-1でアメリカ代表を下した。同試合において、DFデンゼル・ダンフリース(インテル/イタリア)がオランダ代表史上3人目となる“ある記録”を達成した。

 試合は立ち上がりにアメリカ代表が決定機を迎えたものの、その後はオランダ代表が強固な守備と鋭いカウンターで試合を優位に進める。10分にはFWコーディ・ガクポ(PSV)からのパスを受けたダンフリースがマイナスへと折り返すと、走り込んできたFWメンフィス・デパイ(バルセロナ/スペイン)がダイレクトでネットを揺らし、オランダ代表が先手を取った。前半終了間際には再びダンフリースのクロスからDFデイリー・ブリント(アヤックス)がゴールを決め、2点リードでハーフタイムに突入。76分には1点を返されたものの、81分にはブリントのクロスボールからダンフリースがボレーシュートを叩き込んで勝負あり。オランダ代表が2大会ぶりに準々決勝進出を果たした。

 この試合、ダンフリースは1ゴール2アシストとオランダ代表の全得点に絡む活躍を見せた。データサイト『Opta』によると、オランダ代表の選手がワールドカップの舞台で3ゴール以上に直接関与したのは、ダンフリースが3人目だという。初めてワールドカップで3ゴール以上に関与したオランダ代表選手はヨハン・クライフ。1974年の西ドイツ大会(当時)で、史上初の決勝進出を果たしたオランダ代表の“エース”に君臨していたクライフは、2次リーグ初戦のアルゼンチン代表戦で2ゴール1アシストの活躍を披露。4-0での勝利に貢献した。なお、オランダ代表は決勝戦で西ドイツ代表に敗れ、準優勝で終わっていた。

 さらに、1978年のアルゼンチン大会でオランダ代表は2大会連続の準優勝となったが、そのチームの中心として活躍していたロブ・レンセンブリンクが同大会にて2度も3ゴール以上に関与。1次リーグ初陣のイラン代表戦でハットトリックを達成すると、2次リーグ初戦のオーストリア代表戦でもPKで1点を決めただけでなく、3アシストを記録する活躍を見せた。

 クライフ、レンセンブリンクに続き、右サイドで印象的な活躍を見せたダンフリースがオランダ代表のワールドカップ史に名を刻んだ。なお、ベスト8入りを果たしたオランダ代表は、準々決勝でアルゼンチン代表とオーストラリア代表の勝者と対戦する。試合は日本時間9日の24:00にキックオフ予定だ。