森保一監督率いる日本代表は5日のFIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)決勝トーナメント1回戦で、MFルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)擁するクロアチア代表と対戦する。この一戦を前に、クロアチア人で元ガンバ大阪所属選手のニーノ・ブーレ氏が日本代表の特徴やクロアチア代表が勝利するために抑えるべきポイントを語った。
日本代表は先月23日のドイツ戦で2-1と逆転勝ち。27日のコスタリカ戦では強固な守備を前に苦戦したほか、ワンチャンスをものにされて0-1で敗れた。それでも2日のスペイン戦ではボール支配率わずか17.7%ながらも2-1で勝利。W杯優勝候補相手に金星をあげ、2勝1敗・勝ち点6でグループリーグを突破した。
一方、ロシアW杯準優勝のクロアチア代表は初戦でモロッコ代表相手に引き分け。2戦目でカナダ代表を4-1で下したが、2日開催の最終戦・ベルギー戦は0-0で終了。1勝2分・勝ち点5とグループF・2位で決勝トーナメントへ進出している。
この両国代表の対戦を前に、2000年7月からおよそ1年半にわたりガンバ大阪でプレーしていたブーレ氏がクロアチア紙『sportske novosti』のインタビューに対応。
「日本代表はグループリーグ内で“アウトサイダー”だったが、紙面上の予想がワールドカップのような大会ではあまり意味をなさないことを再確認した。どの代表チームもたまたまワールドカップに出場したわけではないからね」と、日本代表の波乱演出に言及している。
また森保ジャパンの強みを聞かれると「(グループリーグ3試合で)日本代表はスピードや規律、粘り強さといったクオリティを発揮してきた。彼らは素早く縦に素早くプレーし、非常にシンプルに問題を解決する」
「日本代表の基本は、堅い守備と規律、電光石火のカウンターアタックだ。(カウンターの局面では)与えられたスペースの活かし方を分かっている」と指摘。自身がガンバ大阪在籍時の2000年代と比べて、欧州でプレーする選手が多くなったことも日本代表躍進の要因に挙げている。
一方で同氏は「日本代表は堅守を誇るチームと対戦する時に、大きな問題を抱える。プレスではなく、自陣に引いてスペースを与えない守備を見せたコスタリカ代表相手に苦戦していた」と、コスタリカ戦のパフォーマンスにも着目。
「クロアチア代表は賢くプレーしなければならない。ディフェンダーの背後に空いたスペースを残してはいけないし、スペースを与えなければ勝利する可能性が高くなる。さらに、クロアチア代表の選手は身長が高い。セットプレーで大きなアドバンテージがあるんだ」と、クロアチア代表に対して日本戦にむけての対策を伝授した。