ワールドカップの熱狂の舞台裏で、緊急事態が発生していた。
現地金曜日、カタールワールドカップのグループステージ第3戦、ウルグアイvsガーナの一戦が行なわれた。そのゲームに先発出場していたMFアンドレ・アユーに、アクシデントが降りかかったのだ。オランダ・メディア『HLN』によると、ガーナが誇る国民的英雄の7歳になる娘がスタジアムで観戦中に失神。最寄りの病院に救急発送される事態に陥っていたという。
【画像】病院へ駆けつけたA・アユーが7歳娘を抱きかかえる一枚
同メディアは、「父アンドレがPKを外した。その瞬間、彼女は崩れ落ちたようだ。ショックで気を失ったと見られる」と説明。0-0で迎えた20分、A・アユーはPKの絶好機を得たが、自慢の左足から放ったショットは相手GKセルヒオ・ロチェトにセーブされてしまう。試合はガーナが0-2で敗れ去ったが、前半で交代していたA・アユーはすぐさま病院へ直行した。『HLN』は「弟のジョーダンとともに早すぎる交代だった。娘の搬送と関係していたかもしれない」と伝えている。
幸いにも愛娘は大事に至らず、駆けつけたA・アユーは胸をなでおろしたことだろう。ガーナ関係者がSNSに投稿した画像では、父と娘が再会を果たして抱擁する姿が映し出されていた。A・アユーはその後にインスタグラムを更新。グループステージ敗退の悔しさを噛み締めつつ、「個人的なことだけど、娘がウルグアイ戦で緊急搬送されたんだ。いまはすっかり良くなっている。病院のみなさんに感謝したい」とのメッセージを寄せた。
そして、「困難は僕を成長させ、より強くさせてくれるはずだ。ブラックスターズ(ガーナ代表の愛称)の未来もきっと同じだと信じる。みんなの祈りと揺るぎないサポートに感謝するよ」との言葉で締めくくっている。
現在32歳のA・アユーは、カタールのアル・サッドに所属。過去10年に渡ってガーナ代表の主軸として奮闘してきたが、大会後に代表引退を表明するのではないかと、その言動が注目されている。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部