元日本代表DFの田中マルクス闘莉王氏が12月4日、自身のYouTubeチャンネルでカタール・ワールドカップの森保ジャパンについて語った。

 闘莉王氏は、日本代表のドイツ戦(2-1)、コスタリカ戦(0-1)、スペイン戦(2-1)を「不利な状況でグループステージを突破できた。ドイツとスペインが同じで、本当に難しいグループ。突破する可能性は低いと、正直思っていた。突破できただけでなく、1位通過。アドバンテージは絶対ある」と振り返りつつ、「予選は終わった。ここからはリスタート」と語った。

 一方、ドイツ戦とスペイン戦では劣勢の前半に失点し、後半に逆転した点について「本当に運があったのは間違いない」と断言。「アクションではなく、リアクションのサッカーをして勝ってきた。自分たちがアクションを起こさないと勝てない相手がコスタリカだった。コスタリカのリアクションに対して日本は何もできなかった」と指摘する。

 そのうえで、ラウンド16で対戦するクロアチアを「アクションを起こすようなチームではない」と分析。「日本がアクションを起こさないといけない」「クロアチアのカウンターの鋭さ。裏を取ろう、アバウトなボールも出してくるチームに対して、どういう戦いをしなければならないかを、もう一回考えなければならない」と語る。
 
 そして、「この戦いを続けても未来がない。堅さ的には非常に良かった。それは2010年(の日本が決勝トーナメントに進出した南アフリカ大会)にもできていた」「未来的には2050年に優勝したいと口にしているが、リアクションの守りのサッカーだけでは無理」と訴えた。

 さらに、「なんで最初からベストメンバーを出さないのか。スーパーサブはいらない。最初から自分たちの運任せではなくて。違いを出せる選手を最初から出すべき」として、堂安律や三笘薫をスタメン起用すべきだと主張した。

 また、三笘を「唯一差を出せる選手」として、キーマンには田中碧を指名。「さばく、守るだけでなく前にも顔を出せる攻撃力のある選手。スルーパスや縦パスだけでなくゴール前に入ってほしい」と理由を挙げた。

 そのような点を踏まえ、5日の24時キックオフのクロアチア戦では、延長戦まで同点でPK戦での勝利を期待した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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